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ガル(Gal)

人間や建物にかかる瞬間的な力を表すもの

ガルとは、加速度(単位時間あたりの速度の変化率)の単位であり、人間や建物に瞬間的にかかる力(揺れ)、を意味します。なお1ガルとは、1秒間に1センチメートルの割合でスピードが増していく状態を指します。

ちなみに、人が体感できる最小の加速度(揺れ)は、0.6ガル程度と言われています。また、地球の重力の加速度(物体が重力に引かれて地面に向かって落ちるときのスピードの変化率)は、980ガル程度です。

【そのほかガルの大きさの例】

※ 周期1秒という前提条件です

大きな地震になるほど有効な指標

地震が発生した際、その大きさを表す単位として、ガルのほかに、マグニチュードや震度が良く使われます。マグニチュードは地震そのものの規模を示すものであり、必ずしも建物への実影響の大きさを表すものではありません。震度は、ガル同様、観測地点での揺れの大きさを示すもので、マグニチュードに比べてより建物への実影響に近い数字を表しますが、7段階表記になっているため、震度が大きくなるにつれ、その数字の持つ意味合いが抽象性を増すことになります。言い替えますと、仮に震度6であっても、400ガルのときもあれば500ガルの時もありうるわけです。事実、震度7であった阪神大震災と新潟県中越沖地震を比べると、前者が900ガルなのに対し、後者は最大2000ガルが計測されたと言われています。

※ このほかにカインという単位も使われることがあります

新耐震基準とガル

日本では、1981年6月に新耐震基準が施行されました。関東大震災級の極めてまれにしかおこらない大地震に対しても建物に重大な損傷がなく崩壊しないというような耐震性を満たすことが、この時期以後、建設認可を得る上での基準となりました。ここで極めてまれにしかおこらない大地震とは、おおよそマグニチュード8以上で、震度6強~7程度の揺れのことを指します。ガルで示すと、300~400ガル程度と考えられます。なお2011年3月11日の東日本大震災で被災した福島第一原子力発電所は、震度7、449ガルを想定して建設されていました。実際は、この場所で最大507ガルが検知されたと報告されています。

地震の歴史で見る”揺れ”の大きさ

震度やマグニチュードは、国によっても基準が異なるため、一概に横に並べて比較することはできませんが、おおよその参考にはなります。以下に、過去に起きた地震において、ガルの大きさについて記載します。

2011年: 東日本大震災 M9, 震度7, 2933ガル
2011年: ニュージーランド地震 M6.3, 震度6強, 940ガル
2010年: チリ地震 M8.8, 震度不明, 550ガル
2004年: 新潟県中越地震 M6.8, 震度7, 1700ガル
2003年: 十勝沖地震 M8.2, 震度6, 87ガル
1995年: 阪神大震災 M7.3, 震度7, 800ガル
1923年: 関東大震災 M7.9, 震度7, 300~400ガル

(文責:勝俣 良介

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