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震度

掲載:2011年05月24日

用語集

震度は、ある地点での“地震の揺れの強さ”を表す指標です。この指標は、国によって基準や幅が異なりますが、一般的に一から十数までの数字(震度階)によって表現されます。

         

地震の揺れの強さを表す指標

日本では、1から7までの震度階に基づく「気象庁震度階」と呼ばれる指標が使われています。気象庁震度階による震度は、全国4,200か所に設置された震度計により自動計測された数値データに基づいて算出されています。

“弱”や“強”の意味

「気象庁震度階」では、小数点第一位(例:1.6や5.6など)までを用いて表した数値を「計測震度」、整数のみを用いて表した数値を「震度」と呼びます。「震度」では、“揺れ”の大きさを示す数字(1~7)とともに“弱”や“強”という言葉が使われます(例:5弱、6強など)が、これは「計測震度」で表される小数点以下の数字をわかりやすい言葉に置き換えたものです。
「計測震度」によって示された数字に対して、その小数点第一位を四捨五入して切り上げられたものを「弱」、切り捨てたものを「強」と表現します。たとえば、計測震度が5.9である場合、小数点第一位を四捨五入しますと切り上げで6となるため「震度」で表現すると、“震度6弱”となります。
「計測震度」と「震度」の関係は、下表のとおりです。
震度計の計測震度 - 0.4 0.5 - 1.4 1.5 - 2.4 2.5 - 3.4 3.5 - 4.4 4.5 - 4.9 5.0 - 5.4 5.5 - 5.9 6.0-6.4 6.5 -
震度 0 1 2 3 4 5弱 5強 6弱 6強 7

震度別の周囲の様子・被害

震度は、地震そのものの大きさを表すマグニチュードと異なり、特定の場所での揺れを表す指標であることから、人や建物が実際に体感する揺れの大きさに比例します。気象庁では、1~7までの震度ごとに、人や屋内、屋外において体感、または起こりうる事象について、以下のような表を公表しています。
 
震度 人の体感・行動 屋内の状況 屋外の状況
0 人は揺れを感じないが、地震計には記録される。
1 屋内で静かにしている人の中には、揺れをわずかに感じる人がいる。
2 屋内で静かにしている人の大半が、揺れを感じる。眠っている人の中には、目を覚ます人もいる。 電灯などのつり下げ物が、わずかに揺れる。
3 屋内にいる人のほとんどが、揺れを感じる。歩いている人の中には、揺れを感じる人もいる。眠っている人の大半が、目を覚ます。 棚にある食器類が音を立てることがある。 電線が少し揺れる。
4 ほとんどの人が驚く。歩いている人のほとんどが、揺れを感じる。眠っている人のほとんどが、目を覚ます。 電灯などのつり下げ物は大きく揺れ、棚にある食器類は音を立てる。座りの悪い置物が、倒れることがある。 電線が大きく揺れる。自動車を運転していて、揺れに気付く人がいる。
5弱 大半の人が、恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。 電灯などのつり下げ物は激しく揺れ、棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。座りの悪い置物の大半が倒れる。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。 まれに窓ガラスが割れて落ちることがある。電柱が揺れるのがわかる。道路に被害が生じることがある。
5強 大半の人が、物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる。 棚にある食器類や書棚の本で、落ちるものが多くなる。テレビが台から落ちることがある。固定していない家具が倒れることがある。 窓ガラスが割れて落ちることがある。補強されていないブロック塀が崩れることがある。据付けが不十分な自動販売機が倒れることがある。自動車の運転が困難となり、停止する車もある。
6弱 立っていることが困難になる。 固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。ドアが開かなくなることがある。 壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。
6強 立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされ、動くこともできず、飛ばされることもある。 固定していない家具のほとんどが移動し、倒れるものが多くなる。 壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物が多くなる。補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。
7 固定していない家具のほとんどが移動したり倒れたりし、飛ぶこともある。 壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する建物がさらに多くなる。補強されているブロック塀も破損するものがある。
 

様々な判断基準の柱として使われている震度階

震度は、日本で地震を考える際の基礎的な指標となっています。震度に基づく判断としては、たとえば以下のものがあります。
 
対象 内容
電車の運行(日本民営鉄道協会の基準) 震度4の場合は一時停止し、その後に25km/h以下の注意運転。震度5以上の場合は一時停止後、徒歩点検による線路等の安全確認。
緊急地震速報 地震波が2つ以上の地震計で観測され、最大震度が5弱以上と予測された場合に発表
携帯電話の災害用伝言板サービス 震度6弱以上の地震が発生した場合


国内での主な地震の最大震度は、以下のようなものです。

地震の名称 発生日 震度
新潟地震 1964年6月16日 震度6
宮城県沖地震 1978年6月12日 震度5
日本海中部地震 1983年5月26日 震度5
長野県西部地震 1984年9月14日 震度6
釧路沖地震 1993年1月15日 震度6
北海道南西沖地震 1993年7月12日 震度5
三陸はるか沖地震 1994年12月28日 震度6
阪神・淡路大震災 1995日1月17日 震度7
鳥取県西部地震 2000年10月6日 震度6強
芸予地震 2001年3月24日 震度6弱
三陸南地震 2003年5月26日 震度6弱
宮城県連続地震 2003年7月26日 震度6強
十勝沖地震 2003年9月26日 震度6弱
新潟県中越地震 2004年10月23日 震度7
能登半島地震 2007年3月25日 震度6強
新潟県中越沖地震 2007年7月16日 震度6強
岩手・宮城内陸地震 2008年6月14日 震度6強
東日本大震災 2011年3月11日 震度7
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