政府の地震調査研究推進本部地震調査委員会は1月14日、海溝型地震および活断層による地震の発生率を予測した長期評価について、最新値を公表しました。同委員会は1月1日を算定基準日として毎年、発生確率値の再計算を行っています。
公表された資料によると、海溝型地震において30年以内の発生確率が上昇したのは、北海道・根室沖で発生する地震(マグニチュード7.8~マグニチュード8.5程度)と、宮城県沖の陸寄りで発生する地震(マグニチュード7.4前後)の2つでした。
北海道・根室沖で発生する地震とは、千島海溝沿いのプレート運動によるものです。ここでは、地震が起きる確率が「90%程度」に上昇しました(前回公表値は「80%程度」)。
なお、千島海溝ではマグニチュード8.8程度以上の超巨大地震も想定されていますが、こちらの確率は前回公表値と同じとなりました。
宮城県沖の陸寄りで発生する地震とは、日本海溝沿いのプレート運動によるものです。こちらは「80%~90%程度以上」に上昇しました(前回公表値は「80%~90%」)。
南海トラフ地震の30年以内の発生確率は、昨年9月に公表されたものと同じ、「60%~90%程度以上」および「20%~50%」でした。前者は「時間予測モデル」と「BPTモデル(Brownian Passage Time model)」を融合した「すべり量依存BPTモデル(SSD-BPT:Slip-Size Dependent BPT model)」で推定した確率。後者は「BPTモデル(ケースⅢ)」で推定した確率となります。それぞれの信頼性について現在の科学的知見では「優劣をつけることはできない」と判断され、防災上の観点からは「60~90%程度以上」を強調することが望ましいとされています。
他方、活断層地震で30年確率が上昇したのは、糸魚川−静岡構造線断層帯の北部区間のみで、「0.01~16%」(前回は「0.009~16%」)でした。
なお、これらの地震発生確率値は、想定された地震が発生しない限り、時間の経過とともに確率値が増加する手法で算定されています。