経済産業省と環境省は1月23日に合同会議を開催し、太陽光パネルのリサイクル促進に向けた新たな法制度案を提示しました。以前検討されていた「製造事業者などが費用を負担する仕組み」が見送りとなった経緯を踏まえ、今回は太陽光パネルを使って発電する事業者側(排出事業者)を軸とした制度案としてまとめられています。
新たな法制度案を提示したのは、中央環境審議会の循環型社会部会・太陽光発電設備リサイクル制度小委員会(環境省)と、産業構造審議会のイノベーション・環境分科会・資源循環経済小委員会(経済産業省)が合同で開催している「太陽光発電設備リサイクルワーキンググループ」です。
一定量以上の太陽光パネルを排出する発電事業者などに対し、処分の実施計画を事前に国へ届け出ることを義務付けるのが法制度案の柱となっています。現状ではリサイクル費用が埋め立て処分に比べて高額であること、家電リサイクル法では消費者に費用負担があることなどを踏まえて製造業者への費用負担義務化は見送られました。
太陽光パネルは東日本大震災(2011年)や「固定価格買取制度(FIT)」(2012年)、FIP(「Feed In Premium(フィードインプレミアム)」)制度(2022年)などを機に普及し始めました。製品寿命が20~30年のため2030年代後半から大量廃棄時代が始まると見込まれています。しかし、現状ではリサイクルよりもコストの安い埋め立て処分が選ばれ、十分な再資源化が行われていないという課題があります。また、太陽光パネルの放置や不法投棄についても懸念が高まっています。
今回示された法制度案では、効率的にリサイクルを実施できる「多量の事業用太陽電池廃棄物の排出者」を規制の主な対象としました。具体的には、対象事業者に対し、国が定める基準に基づいたリサイクルへの取り組みを求めるとともに、廃棄する前に「排出実施計画」の届け出を義務付けます。計画内容が国の判断基準に照らして著しく不十分な場合、国は計画の変更などを勧告・命令できるとしています。
また、リサイクル事業者の認定制度も創設します。一定水準以上のリサイクル技術を持つ事業者を国が認定し、廃棄物処理法の特例として広域的な収集運搬を認め、効率的な処理体制の構築を後押しします。
まずは排出事業者への規制から始め、段階的に強化して将来的なリサイクル義務化を目指すとしました。