「防災庁設置法案」および「防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案」が7月13日、参院本会議で可決・成立しました。
「防災庁設置法案」は、防災庁の所掌事務と運用体制を明確にする法案です。防災庁は内閣直属の組織であり、災害対応の全般(災害予防、災害応急対策、災害復旧、災害からの復興など)に関して基本的な方針や計画を企画立案し、総合調整などの内閣補助事務を担うこととされています。また、事前防災の推進、被災者や被災自治体への支援、南海トラフ地震や首都直下地震などの地震対策といった分担管理事務も実施します。
組織体制として、防災庁の長および主任の大臣には内閣総理大臣が就任します。また、事務を統括する国務大臣として「防災大臣」が置かれます。防災大臣には、内閣補助事務を遂行するために関係行政機関の長に対する資料提出請求権、勧告権、求報告権、および内閣総理大臣への意見具申権が付与され、勧告を受けた機関の長には尊重義務が課されます。なお、防災に関する重要事項を審議する「中央防災会議」は、内閣府から防災庁へと移管されます。このほか、研究や研修を行う文教研修施設(仮称:防災大学校)や、地方機関として防災局を設置することも可能となります。
「防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案」は、防災庁の設置に伴い、関連する法律を一部改正するというものです。例えば災害対策基本法では、災害対策の基本理念の内容が拡充されます。また、災害発生時に特別な必要があると認めるときには、防災庁に臨機に特定災害復旧復興本部や非常災害復旧復興本部が設置できる旨なども加わります。「南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法」や「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法」も一部改正され、科学的知見や人口動態などの推移に応じた基本計画の見直し義務などが加わることになります。
両法案は2026年中に、政令で定める日に施行される予定です。