ミライスピーカー 様
| お客様 |
コーポレート本部 人事総務法務部 執行役員部長 古澤 嘉昭 様 コーポレート本部 人事総務法務部 中井 諭香 様 |
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| ニュートン・コンサルティング |
CStO 兼 エグゼクティブコンサルタント 坂口 貴紀 コンサルタント 竜 暁音 |
ミライスピーカー様は、2013年に株式会社サウンドファンとして設立。テレビの音が聞こえにくい方の聞こえをサポートする「ミライスピーカー」の製造・販売を手掛けています。
「ミライスピーカー」シリーズの画期的な特徴は、特許技術「曲面サウンド」の搭載により、ケーブルをテレビにつなぐだけで、音量を上げることなく音声をクリアに届けられる点です。2015年に第1号機「ミライスピーカー・Boxy」を発売して以降、性能とデザインを改良しながらシリーズを展開し、近年は家庭用モデルの充実に注力しています。現在はグローバル展開を含め、さらなる事業発展を見据えています。
このたび、ニュートン・コンサルティングの「全社リスクアセスメント実施支援サービス」をご利用いただいた経緯や成果について、コーポレート本部 人事総務法務部の古澤 嘉昭 様、中井 諭香 様にお話をうかがいました。
古澤:当社は「100年の人生をテクノロジーで豊かにする」をパーパスに掲げる音響機器メーカーです。聞こえに課題を持つ方々に向けて、音量を上げることなくクリアにテレビの音声を届ける「ミライスピーカー」シリーズを製造・販売しています。
2026年2月現在の主な商品ラインナップは「ミライスピーカー・ミニ」、「ミライスピーカー・ステレオ」の二つで、シリーズの国内累計販売台数は40万台(2025年6月末日時点の受注台数)にのぼります。音のバリアフリーを実現するブランドとして国内外から評価をいただいています。2023年にはアメリカ市場への進出を果たし、今後も韓国を含めたさらなるグローバル展開を目指しています。
古澤:当社にはすでにリスクマネジメント規程や委員会は設けていたものの、それらが体系的に結びついていないことが課題でした。また、必要に応じて都度、個別のリスクに対応してきましたが、「そもそも当社にはどんなリスクが存在しているのか」という棚卸しはできていませんでした。
世の中では、顧客の個人情報の漏えいや製品リコールなど、さまざまなインシデントが発生しています。これらは当社にとっても他人事ではありません。従業員が40名ほどの小さな会社ですので、たった一つのリスクが現実になっただけでも経営に大きな影響が出る可能性があります。
今後、さらなる事業拡大を見据えていることもあり、このタイミングであらためて全社の重大リスクを可視化する必要があると考えました。人員・時間の両面で、自社だけでアセスメントを進めることは困難であったことから、コンサルティング会社の支援を受けることにしました。

古澤:今回の全社的リスクアセスメントは、スモールスタートで始めたいと考えていました。ERM整備の入り口の段階でプロジェクトを重くし過ぎるのは本末転倒だからです。一方、確実に重大リスクを特定したいという思いも当然ありました。こうした観点で、複数のコンサルティング会社に相談したのですが、金額感が高すぎたり、逆にツールを渡されるだけという提案だったりで、なかなかしっくりと来なかったのです。
その中でニュートンさんは、当社の企業理念や、その裏にある意図まで深く理解した上で、実行可能な進め方を提案してくれました。特に、「まずはトップインタビューで社長の意思を明確にし、それを現場に落とし込む」というコンサルティングスタイルは、全社のリスクを確実に洗い出す上で有効だと思いました。豊富な支援実績や、リーズナブルな見積もりも決め手となりました。
中井:本プロジェクトでは、今後の事業成長を見据えたERM整備のファーストステップとして、全社重大リスクのアセスメントに取り組みました。
まず、社長の山地にトップインタビューを実施しました。「困っている人の役に立つ」という当社事業の原点をふまえて、「絶対に避けたい最悪の事態」を整理。「事業成長を目指す上では一定のヒヤリハットやインシデントは避けられない」「その中で学び、リスク感度を高めてほしい」といった従業員に対するトップの想いも言語化されました。
続いて、各事業部長・部長を対象としたリスク調査を実施し、全社重大リスクの候補を特定しました。今回は社内のリソースを考慮し、調査票に各自が回答する形式で進めました。今まで現場でリスクアセスメントを実施した経験はなかったので、答えやすい調査票になるように工夫を凝らしました。まず、会社が目指す方向性を踏まえてリスクを洗い出せるよう、トップインタビューで明らかになった山地の考えを記載。質問内容は当社の実情に即したものにした上で、質問に答えていくと自然とリスクが洗い出される構造にしました。
最終的には回答結果を集計し、当社独自の評価基準によるリスクマップを作成。優先的に対応すべきリスクを可視化することができました。
中井:事務局のリソース状況なども加味しつつ、トップの考えを反映させた効果的な調査票を作成し、リスクアセスメントに取り組んだことで、最優先で対応すべきことが確実に洗い出されました。「スモールスタートで始め、なおかつ効果もしっかりと得たい」という、プロジェクト開始前に考えていた理想を実現することができたと思います。
トップインタビューは、会社が目指す姿を改めて整理し、全社に共有する良いきっかけになりました。「リスクを取らないこともリスクである」という考え方など、事業成長に向けた姿勢が明示されたことも大きな成果です。また、リモートワーク中心の勤務形態ということもあって、これまで当社では、部門間でリスクを共有する機会がほとんどありませんでした。今回のプロジェクトを通じて、「当社のリスクはこれだよね」という共通言語が生まれたことも大きな変化です。今後の改善活動の土台ができたと感じています。

古澤:私自身もリスクアセスメントの調査票の回答者となったのですが、調査票の構造が明快で、スムーズに回答することができました。担当部門でのリスクをあらためて見直す良い機会になりました。一度考え始めると、かなり細かいリスクまで次々と頭に浮かぶのですが、突き詰めすぎると「会社としての重大リスクを特定する」という趣旨からは離れてしまう。そのバランスが少し難しかったですね。
古澤:当社のような少人数のベンチャー企業がリスクアセスメントを行う場合、コンサルティング会社の支援を受けずに、自社だけで取り組むケースが多いのではないでしょうか。ただ、日々の業務も忙しい中で、ネット検索で情報を断片的に集めるだけでは、なかなかうまく進めることはできないと思います。今回のプロジェクトを終えて、私たちがあらためて感じたのは「リスクマネジメントのプロと一緒に進めることの重要性」です。ニュートンさんが当社の実情を深く理解したうえで支援してくださったからこそ、「自分たちの方向性は間違っていないのだ」という安心感を持ちながら、プロジェクトを効率的に進めることができました。
また、プロジェクト開始前に、私と中井はニュートン・コンサルティングのe-learning講座「NCA(ニュートン・アカデミー・プラス)」のERM入門・初級コースとERM中級コースを受講しました。個人的には書籍などでERMを勉強した経験もあったのですが、講座の中には初めて知る用語や考え方も多く、理解を深める良い機会になりました。プロジェクト支援だけでなく、学習環境まで提供してくれる点も、ニュートンさんならではの魅力だと思います。
古澤:現在は、完成したリスクマップのさらなるブラッシュアップを進めています。「リスクAとリスクBは、角度を変えて見ると同じなのではないか」といった観点から、より精緻な整理をしているところです。
その後、優先的に取り組むべき課題について、社内で議論を進めながら一つずつ対策を進めていきます。

※取材は2026年2月に実施。記事内の所属先および役職名は、プロジェクト当時のものです。
| 名称 | 株式会社ミライスピーカー |
|---|---|
| 所在地 | 東京都中央区東日本橋2丁目22番1号 |
| 設立 | 2013年10月7日 |
| 事業内容 | 「ミライスピーカー」の製造・販売 |
| 利用サービス | 全社リスクアセスメント実施支援サービス |
コンサルタント
竜 暁音
「トップの想い」を羅針盤に。企業の成長フェーズに寄り添い、スモールスタートかつ実効性を追求したリスクマネジメント導入
本プロジェクトで特に重視したのは、リソースが限られるベンチャー企業のフェーズに合わせ、大企業のような重厚長大な仕組みではなく、スモールスタートで導入しやすいかたちで進めたことです。
また、実際のリスクアセスメント実施プロセスでは、トップインタビューを通じて山地社長より伺った「事業成長のためには一定の失敗を許容しつつも、絶対に守るべき価値観は何か」という「攻め」と「守り」のバランスを踏まえ、独自のリスクアセスメント調査票を設計させていただきました。
事務局を務められた古澤様、中井様の主体的なリードにより、最終的には自社独自の基準に基づいたリスクを可視化されました。
今後ミライスピーカー様が自走するにあたり、その基盤づくりのサポートをさせていただきありがとうございました。
今回の取り組みが、ミライスピーカー様のさらなる飛躍を支える強固な基盤となれば幸いです。