事例紹介: 株式会社オーティーエス

株式会社オーティーエス 代表取締役社長 田中 優一郎氏

ファッション物流の継続を
リードする防災委員会

株式会社オーティーエス ロゴ

代表取締役社長 田中 優一郎氏

想定リスク: 東京湾北部地震
業種: 運輸業

-事業内容を教えてください。

当社の中核事業であるファッション物流サービスは、商品の入荷から店頭納品に至るまでの多彩な流通加工すべてを代行しています。取扱商品は、ウェア・バック・靴・ジュエリー・小物雑貨類など、ファッションに関するものすべてです。徹底した在庫管理のもと、店頭にて販売するために必要な数々の業務を一貫して行い、販売促進・効率化・経費削減など多くのメリットを提供します。

-今回BCP策定に取り組まれた理由を教えてください。

防災対策はこれまでほとんど整備されていませんでした。東日本大震災では荷崩れが若干あった程度で大きな被害はありませんでしたが、電気などのインフラが停止すると事業継続ができないということを悟り、物流企業として事業を継続する責任を痛感しました。

そこでお客様へのサービスをいち早く立ち上げるため、また災害対策に積極的に取り組んでいるという安心感をアピールできたらという狙いもあり、震災後に社内で防災委員会を立ち上げました。その活動として防災マニュアルや緊急支援物資の選考検討を行っている最中に、東京都のBCP策定支援事業を知り、きちんとしたプログラムを介して事業継続について検討したいと考え参加を希望しました。

-策定されたBCPの内容を教えてください。

当社は江戸川区内の5 つのセンター(倉庫)で活動しています。電気が復旧するまで、数日間は確実に自宅に帰れない社員が各センターで複数名出ることが予想されましたので、復旧作業を行う社員にとってあえて環境条件の厳しい夏場に東京湾北部を震源とする地震が起こったら、という想定でBCPの被災シナリオを設定しました。

交通機関がまひし、食料や水の調達、トイレの利用等の制約がある中で、きちんと必要な人員の配置を行うことができるのか、さらに被災から約一週間の間に何をすれば、いち早くファッション物流事業を再開できるのかを特に念入りに検討しました。

また、社内にあるサーバの破損、もしくは社屋の停電によるサーバの稼働停止が事業を継続する上での大きな懸念事項として持ち上がりましたので、以前より検討していたサーバのデータセンターへの移設を今後の予防・低減策として盛り込み、対応を進めていこうと考えています。

対象事業ファッション物流
対象リスク東京湾北部地震
被災シナリオ・従業員の負傷(重傷者は全体の5%)による出社率低下
・江戸川区内のすべての拠点で停電
・社内に設置しているサーバの破損
・什器の転倒、破損
・上下水道は1カ月使用不可
対策・サーバのデータセンターへの移設
・避難経路を妨げないフロアレイアウトの検討
・人員の安全確認後は必要最低限の社員を残し、電気の復旧まで倉庫内の整理を行うとともに、お客様、関連業者との連絡を取る
・電気の復旧後にエレベーターなど業務に必要となる機器類の動作確認を行い、業務を復旧する

-何か新たな気付きはありましたか?

東日本大震災でインフラの重要性はもちろん把握していましたが、いざ自社のBCPを検討してみると、電気、上下水道が使えず、道路の寸断や鉄道が止まると事業を復旧するための作業がここまで制約を受けるのかと、インフラの重要性を改めて痛感しました。

基本的に倉庫には大きな窓がないため、電気がないと倉庫内の片づけ、機器類の動作確認が満足にできないという前提があります。電気の復旧が本格的な復旧活動の必須条件であることが明確になりました。

ただ、無事電気が復旧し業務を再開したら、多くの社員に出社してもらった方がいいのかというと、話は単純ではありません。当社は総勢480名の社員が働いていますが、上下水道の復旧は電気の復旧よりかなり遅れる見込みなので、もしかしたら働きながら近隣の避難所にトイレを借りに行く、という状況になるかもしれません。特に女性社員の方にこのような状況下で出社をお願いしても良いものかなど、今後の課題として検討を続けたいと思います

-BCPを策定した感想をお願いします。

今回のBCP策定はあくまでもスタートだと考えています。今後も定期的な演習や訓練を通してPDCAを重ね、オーティーエスに相応しいBCP文書に更新していくことが重要と考えています。全員で考えてBCPをブラッシュアップしていきたいと思います。 また、BCP文書を作るための表面的な検討項目だけでなく、実際の訓練を通じて対策を検討していったため、何かが起きた時の対応方法がより具体的に策定できたと思います。

株式会社オーティーエス BCP策定プロジェクトメンバーの方々

関連サービス詳細

プロジェクトメンバー

代表取締役社長田中 優一郎 氏
統括部長沓掛 昭宏 氏
臨海センター センター長沓掛 秀幸 氏
堀江センター センター長田代 雅裕 氏
葛西センター センター長川瀬 達也 氏
瑞江センター センター長小橋 重信 氏
葛西センター 副センター長北野 孝祐 氏
システム企画室岸川 章 氏
管理部迫田 雄二氏
会社情報
称号: 株式会社オーティーエス
本社所在地: 東京都江戸川区南葛西5-16-1
設立: 1986年10月
資本金: 6,000万円
従業員数: 480人
代表者: 代表取締役社長 田中優一郎
印刷業: ファッション物流サービス
URL: http://www.e-ots.jp/

(2012年3月末日現在)

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