コンサルタントコラム

山登りのススメ

2017年08月17日

コンサルタント

菊池 朋之

コンサルタント 菊池 朋之
ここ数年、登山者数は徐々に増加しつつあります。
登山は余暇の中では比較的年代層が高めでしたが、
ファッショナブルな登山ウェアの増加等によって
山ガールという言葉に代表されるような、
20~30代の登山者も増えつつあります。

私は幼いころから山に登っていますが、
実際に20代の私と同世代の登山者が
ここ数年で増えているように感じます。

しばしば、山に登る理由として冗談半分で
「そこに山があるから」という言葉が使われます。

私自身年に2~3回は登山をしに出かけ、
ここ数年は年に1回程度のペースで3000m級の山に登り、
今年の7月には登山初体験の同僚と
滋賀県と岐阜県の境にある伊吹山に登ってきました。

私が登山を始めたのは特に明確な目的があったわけではなく、
家族の影響でした。
ですが、考えてみると登山を趣味にすることには
様々な魅力やメリットがあります。
加えて、仕事として危機管理に携わるようになってから、
登山の経験が危機管理に非常に有効であると感じるようになりました。

では、山登りを趣味にする魅力やメリットは何でしょうか。

1.非日常的な爽快感を5感で味わえる。
山頂についた時の達成感は勿論のこと、
美しい景色や、高度による植生や生き物の変化は
人里では中々感じることが出来ません。
風景から視覚的に、鳥のさえずりや虫の音から聴覚、
花や植物の香りから嗅覚、温度や天気の変化で触覚、
そして山で食べる食事は格別においしく感じます。

2.健康増進に役立つ
登山は低い山でも半日、
本格的な登山になると数日間歩き続けることもあります。
加えて未舗装のアップダウンのあるコースのため、
通常のウォーキングよりもカロリーを消費し、
足腰を鍛えることにつながります。

3.長く続けられる
小学生から老齢期になるまで、
自分の体力的な変化に合わせて様々な山を選び登ることが出来ます。
幅広い年代で趣味にできるということは、
家族や友人同士で共通のアクティビティにすることが
出来るというメリットもあります。

4.よりよい人間関係の構築
複数のパーティでの登山はパーティメンバーの状態を確認し、
気遣いをし合う必要があります。
また登山中は会話の相手が基本的にはパーティメンバーに限られます。
これほど長期間限られた人と話す機会は少ないと思います。
私はこれまでの経験から登山を通じて、
家族や親しい友人でも人間関係がより一層深まると感じています。
また単独行でも、コース上ですれ違う他人との挨拶や
休憩場所での他人とのちょっとした会話は
日常ではなかなか経験することはないと思います。

山登りをする魅力やメリットを思いつくまま挙げてみましたが、
本コラムの読者の多くの方が
危機管理やBCPにご興味や関心があると思います。
私はそういった方には特に、山登りを薦めたいと考えています。
登山をするためには、山行の計画を緊急時の退避ルートも含めて立て、
登山届などの手続きを行い、
登山靴やウェア、食料などの装備を揃えてチェクし、
登山中は気象や体力などに合わせて
常に計画を変更することを考慮しなければなりません。
つまり、登山を行うということは
リスクを想定し、計画を作り、備え、状況判断を行い、
実際に生じる様々は変化に対して柔軟に対応し、
計画を修正していくという危機管理のPDCAサイクルのプロセスを
訓練ではなく実際の現場で運用することを意味します。

勿論、危機管理の経験のためだけに
登山をする方はまずおられないとは思いますが、
多くの楽しみやメリットがある登山には、
危機管理を実際に体験しその重要性や運用手法を考える
きっかけになるという側面があります。

最近ではインターネットなどでも
様々な登山情報が取得できますし、
登山用具の専門店では様々なアドバイスをもらえるので、
山登りをしたことがない方も是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

最後になりますが、
山登りには危険は付き物です。
これから始める方も経験者の方も、
是非山登りのPDCAを怠らず、
安全で楽しい登山ライフをお過ごしください。