コンサルタントコラム

人類未踏を目指す冒険者「はやぶさ2」へ

2017年03月09日

コンサルタント

小林 利彦

みなさん、こんにちは。コンサルタントの小林です。

2014年6月に小惑星探査機「はやぶさ」に関するコラムを掲載してから
早3年が経過しようとしています。
その際、後継機「はやぶさ2」についてもエールを送り続けると
約束していましたので、今回のコラムも、
私の大好きな「はやぶさ2」の話でまとめたいと思います。

みなさんの記憶からはほとんど消えていると思いますが、
「はやぶさ2」は2014年12月3日に打ち上げられました。
打ち上げ約1年後の2015年12月3日に、
地球スイングバイを見事成功させ、
目的地である小惑星「Ryugu」(リュウグウ)に向け舵を切りました。

2017年2月27日現在、
地球からの距離約154,000,000kmを順調に飛行中です。
リュウグウまでの距離は残り約60,400,000kmとなっていますが
到着は2018年6~7月が予定されています。
約1年半の観測・サンプル採取を行った後、2019年にリュウグウを出発
東京オリンピック開催年の2020年末に
帰還カプセルを地球に送り届ける予定です。
しかし、「はやぶさ2」では、本体は地球に帰還しません。
帰還カプセルを分離した後、再び地球を離脱します。
52億kmを旅した後、そのまま再出帆する壮大な計画です。

「はやぶさ2」の目的は、到達目標である小惑星リュウグウから、
水や有機物を含む可能性があるサンプルを持ち帰り、
太陽系宇宙の生い立ちや生命の起源を解明する手がかりを掴むことです。
リスク管理の為、「はやぶさ」で発生した
たくさんの故障の原因が究明されました。
致命傷になりかねない重要な故障については、
以下のような改良が施されました。

■3台中2台も故障した姿勢制御を司るリアクションホイールは、
構成部品が見直されただけでなく、搭載数も4台に増強されました。

■燃料漏れを起こしたスラスタについては、
バルブ管理徹底に加え、配管などの溶接箇所最少化や
溶接プロセスの改善が施されました。

■ぎりぎりの運用で動作させ続けたイオンエンジンは
耐久性を上げ、推進力も25%高められました。

ところで、私は「はやぶさ2」に関する記事が掲載されれば
全ての記事を読み漁るぐらい夢中になってしまいます。
「はやぶさ2」は単なる機械なのですが、
何故か心を移入できるものがあるのです。

その要因の一つめは、小惑星探査というものに
私自身がロマンを感じているからではないでしょうか。
いままで誰も知りえなかったことを解き明かすことには
一種の快感を覚えます。
やはり一番のりは気分がいいものです。
「はやぶさ」が撮影した世界初となる
小惑星イトカワの写真を見た時には鳥肌が立ちました。
今回「はやぶさ2」がどのような写真を送ってくるか
今から楽しみでしかたありません。

二つめは、「はやぶさ2」が
日本の技術力、科学力、産業力の粋を集めた結晶だからだと思います。
探査機の部品等は一品一様に近く、
「職人の技」や「もの作りの魂」が存分に生かされていると感じます。
「はやぶさ2」はそれらの集合体であり、
どこか鉄腕アトム等のロボットに近い感覚があります。

最近、日本の独壇場であった小惑星探査にライバルが出現しました。
あのNASAが、2018年に小惑星「ベンヌ」に到着し、
約2年半にわたって滞在し探査や試料採取を行い、
2023年に地球へ帰還する予定の小惑星探査機「オシリス・レックス」を
2016年9月9日に打ち上げたのです。

「はやぶさ2」はこれから幾つもの大きなハードルを
越えなければなりません。
NASAより先にサンプルリターンを成功させ、
当初の目的が完遂できるよう、
更にエールを送り続けたいと思います。
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