コンサルタントコラム

人生のパスポート

2017年08月30日

コンサルタント

北川 信夫

海外旅行はお好きですか?

私が初めて一人で海外旅行に行ったのは18歳の時でした。
当時、“関西弁”しか話すことの出来なかった私ですが、
何気なく手に取った雑誌の広告欄に写った「オペラハウス」に惹かれ、
即座にシドニー行の航空券を購入しました。
その際、復路便の日付もよく確認せずに、
滞在先の手配すらしていませんでした。
そもそも最も美しいと言われる都市の一つでもあるシドニーが
オーストラリアにあることさえ知りませんでした。

しかし、幸運にも行く先々の人達に助けてもらい、
当初5日後の予定だった復路便の変更をしてもらったり、
ひょんなことから語学学校に入学したり、
オーストラリア人家庭のホームステイ滞在を手配頂く等、
素晴らしい日々を過ごすことができました。

2ヵ月ほどの滞在ではありましたが、
初めての異国での生活は毎日がとても刺激的で、
その生活を通じて出来た世界中の友達の国々にも行ってみたいと
思うようになりました。

それから約15年の月日が流れ、
旅行・留学・仕事で訪れた国・地域の数は
約60ヵ国・地域になりました。

近年、若者の海外離れが加速しているようです。
理由は様々あると思いますが、
20代の日本出国者数は1995年の約460万人から2016年の約250万人、
人口比では約5%減少しています
(20代人口:1995年約1900万人、2016年約1280万人)。

若者の総数の減少にも驚いていますが、
何よりもグローバル化が進み訪日外国人の総数が
著しく増加している中で、この5%減という数字には更に驚きました。

初めての単独海外経験となったオーストラリアに始まり、
学生時代を過ごしたアメリカ、
沢木耕太郎の「深夜特急」に影響を受け、
ユーラシア大陸縦断をしたバックパッカー時代、
ガンジス川の畔で生と死を見つめる事になったインド、
新卒で入社した会社を3年で飛び出して現地採用生活を送ったシンガポール、
外資系企業の駐在員として過ごしたタイ等々、
私は20代のほとんどを海外で過ごしました。

もちろん全てが順風満帆だったわけではありません。
時には辛い人種差別にも遭いました。
黄色人種(アジア人)であることに劣等感を感じる事もありました。

日本の悪いところばかり見てしまう時期もありました。
日本に帰りたくないとさえ思ったこともありました。

そんな自分を大きく変えたのは
様々な人種、言語、文化的背景を持つ、
世界各国の友人たちとの出会いと
人種の坩堝シンガポールにおける経験でした。

シンガポールは世界の4大宗教
(キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教)の祭日が
国民の祝日と定められており、国語はマレー語ですが、
公用語である英語、中国語、マレー語、タミル語を
日常的に耳にする等小さいながらも非常にユニークな国です。

こうしたそれまでの私にとって非日常が日常となった環境から、
黄色人種(アジア人)であることの劣等感も消え去り、
客観的に日本や自分自身を見つめ直すことができました。
世界には様々な人がいる、私もその中の一人に過ぎない。
世界には様々な国がある、日本もその中の一国でしかない。
それぞれの国・地域、そして人々の良さは比べるようなものではない。

「百聞は一見に如かず、一見は一体験に過ぎず」
パスポートに押されたスタンプの数だけ、学びがありました。
世界を知る体験を重ねて、今では日本の素晴らしさと
日本人であることの誇りを感じるようになりました。

「世界を知る」事は自分や家族、そして自分の国の事を考える
良いきっかけの一つになると思います。
だからこそ、海外離れが加速している若者には
是非様々な国・地域へ足を踏み出してほしいと感じています。

また、普段から海外に触れる機会の多い方も、
いつもの出張ルーティンや、恒例の家族海外旅行等ではなく、
少し目線を変えて現地の風(価値観や異文化)を感じる時間を
作ってみてはいかがでしょうか。
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