コンサルタントコラム

県庁は歴史を紡ぐ場所

2018年06月20日

アソシエイトシニアコンサルタント

山田 真司

2018年になってもうすぐ半年が経ちますね。
これから夏本番。夏があまり得意ではない私にとって、そして、そもそもインドア派の
私にとって、より一層外に出るのが億劫になってきそうです。
そんな私にとって、どこまでも遠くに行っても苦にならないアクティビティがあります。
それは、お城めぐりです。

私は普段、地方公共団体をお客様として、コンサルティングのご支援をさせて
頂いています。その為、特に訓練が多く実施されます。
これまで様々な地方公共団体で訓練を支援し、多くの都道府県庁に訪問させて頂きました。
この県庁への訪問が、私のお城めぐりのきっかけなのです。

実は、都道府県庁とお城は、歴史的には極めて深い関係にあります。
というのも、都道府県庁が建設された土地、つまり県庁所在地は、お城が置かれていた
土地なのです。明治時代に入り、江戸時代の幕藩体制が解体される中で、各藩のお城は、
明治政府の管理の下、行政機関の庁舎や軍隊の施設に活用されました。
その流れで、都道府県庁にもお城やお城の跡地が活用されることになり、
今でもお城のなごりを見ることができます。

もちろん、江戸時代のお城がそのまま都道府県庁として利用されているわけでは
ありません。都道府県庁とお城の関係には、大きく2つあると思います。

1.お城の跡地や敷地に、まったく別の建物として都道府県庁が立地しているパターン
2.お城の跡地や敷地の構造を活かして、都道府県庁が立地しているパターン

「2.」に該当する都道府県庁としては、福井県庁が一番有名ですね。
県庁が石垣の上に立ち、その周囲をお堀が囲う姿は、ほとんど現代のお城と言えるでしょう。

さて、私がどんなポイントに気を付けてお城を見ているかお話ししましょう。
一番重視しているポインントは、お堀との調和です。福井県庁が一番の好例ですが、
お堀に囲まれた県庁は雄大ですね。何か、身が引きしまる思いで訪問してしまいます。
ただし、お堀に囲まれていれば良い訳ではありません。お堀の形を、如何に活かして
いるのかが重要です。
例えば、静岡県庁。駿府城跡地に立地している静岡県庁の車両入口は、
駿府城大手門を活用しています。車だけでなく、徒歩でも通ることができるのですが、
優に3mはあろうかと思う石垣に囲まれながら進む道は、まさに歴史の中を歩むような
錯覚さえ覚えます。

また、お城めぐりの醍醐味と言えば、殿様気分を味わうことです。天守閣に登り、展望台を廻り、
お城の周辺(昔で言えば城下町でしょうか)を見渡す。まさに一国一城の主ですね。

“敵兵が攻めてきたらお城のこの場所で戦ってみてはどうか?”
“そもそも敵兵が城内に侵入できないように、お堀を深く・広くしてはどうか?”

など、様々なイマジネーション(妄想)が広がります。その反対に、

“この城を攻めるならこの場所から!”
“ここは味方の兵を二分して挟み撃ちだ!”

と攻め手側の視点でイマジネーションを繰り広げることもまた、
お城めぐりの楽しみではないでしょうか。

その高揚感を超えるものが、県庁にはあります。お城の高さを優に超える高い位置から、
市内はもとより、お城全体を俯瞰できたとき、街全体を大きなジオラマの中に閉じ込めた
感じが味わえます。お城の中にある県庁だからこそでしょうか。
そして秋。県庁での訓練が終わるころには、夕方になります。紅葉の広がるお城を
都会の夜景と一緒に観る風景は、1日の疲れを吹き飛ばすものです。
これからも、その様な機会に巡り会えることを楽しみにしています。

実は、まだ訪問したことが無い都道府県が数か所あります。
残念なことに、そのほとんどが戦国時代を彩る有名な武将の藩なのです。例えば、上杉の新潟、
前田の石川、毛利の山口、島津の熊本等です。幸運なことに、毛利の山口には先月初めて
訪問することができました。とても広く立派な県庁でした。

今後も多くの都道府県庁を訪れ、歴史を味わいたいと思います。
また、ご報告できることを楽しみにしています。

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