コンサルタントコラム

あなたが憧れたヒーローは誰ですか?

2019年04月10日

新年度のスタート、新元号「令和」も決まり、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
新入社員や新メンバーとの交流の中で、「なぜこの仕事を選んだのか」
という話をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私の社会人生活は人材派遣・紹介会社の営業としてスタートしました。
その理由は、子供の頃に憧れていたヒーローが「営業」だったからです。

私が初めて出会った「営業」は、茨城の実家で造園業を営んでいた
父親でした。父親から営業のエピソードを聞いたり、地域イベントで
植木の販売を手伝う姿を目にしたりする中で、以下のような父親の姿が
小学生の私の心を鷲掴みにしたのです。

  • 聞き上手である
  • 話が分かりやすい
  • 相手を観察し、細やかな変化に気が付く
  • 巧みな交渉、心理テクニック
  • 知識と経験が豊富 

いま考えると、どれもビジネスに必要な当たり前の要素ですが、
小学生の私にしてみれば、『燃えよドラゴン』のブルース・リー、
『機動戦士ガンダム』のシャア・アズナブル、『宇宙戦艦ヤマト』の
沖田艦長に引けをとらない、憧れのヒーローでした。

「いらっしゃいませー!」
父親に憧れた私は、10代の頃から実家の造園業を手伝うようになりました。
最初の営業経験は、植木の販売の手伝いでした。店頭での元気な声での
呼び込み、商品の仕入れへの同行、植木への水やり、花や植木の並び
替えや剪定などに、見よう見まねで取り組みました。

父親がお客様とやり取りをしていた植物の植え替え時期や、肥料を
どうすればよいか、寒さに強いか、水やりはどの程度必要かなどを
必死に覚え、お客様に説明し、商品を買っていただいたときの喜びと
高揚感は今でも覚えています。
そして、1日が終わり売り上げを数えるのが楽しみでした。

営業で得た喜びと高揚感が忘れられず、大学時代のアルバイトは
接客や営業を多くおこないました。
当初はやる気だけが先行し空回りの連続でしたが、徐々に初めに憧れた
ヒーローのようなことができるようになり、成績が上がっていきました。

就職活動では、実家の造園業に戻ることも少しだけ考えましたが、
刺激的な東京に魅力を感じ、先に述べました人材会社の営業として
社会人生活を始めました。
働き始めると、仕事以外の場面でも「営業」を意識することが増えました。
営業経験者の方であれば、日常生活で値切り交渉をしてみたり、
営業をかけられる際には、どのようなアプローチで仕掛けてくるかなどを
楽しんでいる方も少なくないのではないでしょうか?
また、帰省の際には、営業の経験者として、大好きだった父親の
エピソードを聞くだけでなく、自分なりの視点も踏まえて、これまでとは
違った議論に花を咲かせることができるようになりました。

憧れの営業職に就いた私でしたが、人材派遣・紹介会社で派遣・紹介
した方の急な欠勤時のバックアップ対応、トラブル対応などを行ううちに、
リスクマネジメントという観点でBCPと出会いました。そして、日本に
リスクマネジメントが全く普及していないことは深刻な社会問題であると
捉えるようになりました。
そんな中で起こったのが東日本大震災です。サプライチェーンが途絶え、
工場の生産ラインがストップし、派遣切りが各社で実施されるといった
事態を目の当たりにし、「何とかしなくては」と居ても立っても居られなくなり、
現職に転身しました。
営業で培った調整力や交渉力、お客様の役に立つという観点での
ご提案等は、コンサルタントとしての現在の仕事に活きています。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
新年度を迎える皆様が、子供のころの憧れのヒーロー話で家族や仲間と
心を通わせる中で、素晴らしい未来が生まれ育つきっかけになれば幸いです。

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