コンサルタントコラム

魔法の赤い車

2019年05月15日

コンサルタント

脇屋 新

コンサルタント 脇屋 新

皆さんは普段、クルマを運転しますか?
「若者のクルマ離れ」などという言葉をテレビやインターネットで目にすることが当たり前の時代になりました。
「少し前までは、クルマを所有することがステータスだったよな」と思われている方々もいらっしゃることでしょう。
しかしながら、近頃はカーシェアに代表されるMaaS(Mobility as a Service)等、クルマは「所有する」時代から「利用する」時代へと変化しつつあります。
今回は、そんな時代に逆行するかのような私の趣味、
クルマを紹介しようと思います。

日本市場における収益改善への合理的な道筋が見えないことを理由に、
2016年に日本から撤退してしまったフォード社を皆さんはご存知でしょうか? 
そう、あの青色の楕円形に「FORD」と書かれたロゴの会社です。
私は、そんなフォード社が製造した1956年製のピックアップトラックF100に
乗っています。
ピックアップトラックとは、運転席より後ろはすべて荷台になっている車です。
余談ではありますが、朝の連続テレビ小説「なつぞら」にも一瞬登場して
いました(ミルクタンクを運ぶシーンで出てきます)。

私は小さい頃から、2年に1回開催される東京モーターショーには
必ず行き、テレビではF1やWRC(世界ラリー選手権)を見る根っからの
自動車好き。長年、国産車の虜で、速さや燃費の良さなど、高性能な
自動車に対して魅力を感じていました。
7年前、そんな私に1950年代のアメリカ車の面白さを教えてくれたのは、
離れた福岡に住む自動車整備士の叔父でした。
古い車を大切に乗り続けるアメリカ人の心や、車が作られた時代背景、
色や形。
すべての要素が私には新鮮で、性能という物差しで計ることのできない
古きよきモノの魅力を感じました。

それから6年が経ち、昨年、ついに私は赤いピックアップトラックF100を
所有することになりました。
いくら格好が良くても、燃費もさほど良くなく(むしろ悪い)、
維持費も少々かかるこのクルマを所有しようと思ったのは、
同じように惹きつけられた、同じクルマを所有する人たちの影響でした。
今まで何の関わりがあったわけでもないのに、集まりがあるときは
声をかけてくださり、助手席に同乗させてもらったことも。
北は北海道、南は熊本まで、名前も知らないのにイベントで1回会えば
お友達。忘年会や新年会にまで呼んでくださるなど、今まで出会うことも
なかったはずの人々と出会い、人と人とのつながりの大切さを感じました。

また、一昨年は日本だけでなく本場アメリカでも同じ志向を持つ人たちと
話したい、同じ時間を共有したいと思い、アメリカはシカゴやオハイオ州
までカーショーを見に行きました。
そこでも、ただ同じクルマが好きというだけで食事に招待してもらったり、
ドライブに連れて行ってもらったりと、国籍が違ったり言葉が完璧に
通じなくても1つのことを通じて心がつながりました。
そして、昨年9月、今度は自分がそんな場を作ってみたいと思い、
クルマを通じて出会った人達と静岡で総勢100台を集めたカーイベントを
主催。様々な人と出会い・関わり・語り、たくさんの刺激を受けました。

私に「所有したい」と思わせた1台の赤いクルマに乗るようになってはや1年。
初めてこのクルマに出会ってからの7年間を振り返り、時代が変わっても
長く愛されるモノには、人を惹きつけ、人と人とをつなぐ不思議な魅力が
あるとあらためて感じます。それは、時代の波に揉まれながらも、
約60年経っても失われることのない魔法のような魅力です。
私は、自分も誰かに必要とされるコンサルタントになるために、
知識や技量はもちろん、こうした魅力も磨いていきたいと考えています。

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