コンサルタントコラム

「身近な国際関係論」

2010年08月04日

エグゼクティブコンサルタント

久野 陽一郎

エグゼクティブコンサルタント 久野 陽一郎
皆さん、暑い日々が続きますね。

こんなうだる暑さの中、高校生は、高校総体(インターハイ)の真っ最中。外の暑さに比例するように彼らは熱い夏を過ごしています。今回のコラムは、かつてインターハイを目指し、熱い青春を送っていた(大分前ですが)久野が担当いたします。

いつもリスクマネジメントについてコラムを書いているので、今回は夏休み企画「コンサルのプライベートをご紹介」ということでリスクマネジメントとは全然関係無い、我が家の国際結婚事情について、徒然と書きたいと思います。

まず基礎情報として私(日本人)と妻(台湾人)は米国の大学留学中に知り合い、5年間付き合って、その後結婚し、今年で3年目になります。先日、日本人男性と台湾人女性は離婚率が高いというメールが上司から送られてきたので、そんなことは無いぞということを証明したいと思います。

1)言語について

まず言語ですが、我が家の共通言語は英語です。今は日本に住んでいるので、妻は日本語を勉強していますが、お互いにとって最もスムーズで楽なのは相変わらず英語です。

親や親族との会話については、基本的にどちらかが通訳します。なので、一緒に食事に行くと片方は通訳をしていて全然食べれません。おのずと食事のスピードが上がりました。

2)価値観について

妻との間で国によっての価値観の差はそう感じません。私たちは両方ともアメリカに何年も住んでいたからか、あまり伝統や既成概念に縛られていないのも大きいと思います。

ただ上の世代(妻の両親)とは価値観の差を感じます。台湾は年功序列が非常に厳しく、たまに訪問した際などは大変に気を使います。

一方で、妻は私の両親と特に軋轢などなく楽しく暮らしています。一緒に生活しているわけではないのと、言語の壁によって100%は通じないことがかえってプラスに働いている模様です(笑)

3)友人について

共通の友人は英語を話しますが、お互いの友人の場合は、母国語での会話がほとんどです。それによって、お互いの友人と遊ぶときには、言葉が分からないので疎外感を感じることは当然あります。ただ、長時間ではないのと、お互いの言語を勉強しているので、一生懸命話を聞いているとわかった気になってくるのが不思議です。(3割位だと思いますが。)

有り難い事に、どちらの友人達も積極的に話しかけてくれるので、そんなにフラストレーションが溜まらず、楽しんでおります。言葉が通じなくてもニコニコしてこちらの懐を開いていれば、心は何となく通じるものです。

4)国際結婚のメリット

メリットとしては、外国語が一定レベルで維持できること、忘れないことがあげられます。一旦日本に帰ってくると、それまで日常的に使っていた言葉(私の場合は英語)でもとっさに出てこないことがありますが、一緒に暮らすことにより、錆付かないようになります。

言語のことでもう一つあげると、子供の外国語習得が容易であることです。親である私たちは、語学力をつけるのに苦労しました。それに比べて、子供の時から何ヶ国語(我が家は北京語、台湾語、英語、日本語)も触れることができるのはうらやましい限りです。

 

そして国際結婚最大のメリットは、人種や国が異なっても、みんな悩んだり、くよくよしたりするっていうことが分かったことです。皆同じように程度の差はあるにせよ、悩んだり、なかなか一歩が踏み出せないことがあるんだということが改めて分かりました。頭では理解していましたが、一緒に悩んでいると、人間大差ないなということが実感できます。

国際結婚は大変そうだとよく言われるのですが、当人同士は一緒に悩んで、一緒に笑って、日々の新しい発見を楽しんでいるものですよ。

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