コンサルタントコラム

今年いちばん印象にのこったこと

2012年12月19日

執行役員 兼 プリンシパルコンサルタント

内海 良

執行役員 兼 プリンシパルコンサルタント 内海 良

みなさん、こんにちは!
ニュートン・コンサルティングの内海です。

暮れも押し迫り、
このメルマガもいよいよ今年最後となりました。
皆さんにとって今年はどのような一年でしたでしょうか?

私の場合、これまでの人生の中でも
今年は公私ともに最も充実した1年でした。

「公」については、
掛け値なしに一番成長を実感できた
一年だったように思います。

「私」のほうでも
日々仕事に追われていた感覚があるのですが、
それでも振り返ってみると、
今年は26本の映画を見て、
24冊の小説と6冊の実用書を読み、
3つのどうしても行きたかった場所へ行けています。
仕事に忙殺されているようで
充実していたことに気づきました。

さて、「私」のほうは置いておき、
今年あった様々な「公」の出来事のなかでも
一番成長を実感できたことの一つに
プレゼンテーションがあります。

今年は計16回の講演機会を頂きましたが、
そのなかでも一つだけとびきり普段の
状況とは異なる場面での講演がありました。

通常、リスクマネジメントに関する講演を聞きにくる方は
30代~50代の方々が中心です。
しかしその会場の年齢層は70~90代でした。

しかも割り当てられた講演時間は60分。
会場に着くなり、構成から話し方まで変えないと
伝わらないだろうと直感しました。

結局その場で大きく構成を入れ替え、
テーマの本質ではない付加情報はバッサリ削り、
極力資料は見ずに会場の方に
ずっと話しかけるような形で進めました。

話しかけるというより対話していた
という表現が近いかもしれません。

終わってから主催者の方から
過去いろいろ実施した講演のなかでも
非常に良かったよと声をかけられ、
私も新しいステージに行けたような感覚を
もつことができたとても貴重な体験でした。

言わずとしれたプレゼンの大家である
スティーブ・ジョブスは著書
「スティーブ・ジョブス驚異のプレゼン」のなかで
プレゼンについてこういっています。

「聞き手に訴えるのはストーリーである。
スライドではない。ストーリーを語るのは
スライドではない。あなたなのだ。」
まさに実践できたと思える瞬間でした。

世の中には様々なプレゼンに関する本が
出版されています。
視覚的に訴える資料の作成方法、
見やすい簡潔な文章の例、
相手が聞きやすいトーンでの話し方。

細かなテクニックはいろいろありますが、
良いプレゼンかどうか評価する指標は
「聞き手が行動を起こしたくなるかどうか」
の一点にかかっていると思います。

ではどのようなプレゼンが
相手の心を動かすのでしょうか?

前述したジョブスのプレゼンをいくつか
挙げてみましょう。いずれも(個人的にですが)
訊いているだけで何かアクションを
起こしたくなるモノばかりです。

■1983年のプレゼン

ところどころ自信満々な若さが鼻につきますが、
それでもある「仕掛け」の後の会場の盛り上がりには感服です。

■2005年のスタンフォード大学での学生に向けたプレゼン

冒頭のキーワードを、最後に3度強調して繰り返す、
心に刺さるプレゼンです。

■2007年のiphoneを紹介したプレゼン

もはや会場がコンサート会場のようです。
ジョブスの観衆の高揚感を手玉にとるような
最初の4分間はもはや伝説の域です。

最後にジョブスが相手を動かすプレゼンのコツについて
語っていることを記して
今年のコラムの締めくくりにしたいと思います。

「結局、自分が夢中になれないのなら
他人が夢中になってくれるはずがないのだ」

来たる年の私の目標の一つはすでに決まっています。
コンサルタントという職業を更に愛し、
相手の心を動かすようなプレゼンを行う事です。

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