コンサルタントコラム

「会議は自責で考える」

2011年02月09日

コンサルタント

佐藤 雅彦

皆さん、はじめまして。佐藤雅彦と申します。

私は今まで幾つか会社を渡り歩くなかで、営業・販売業務のマネジメントの現場を数多く経験してきました。その際、お客様の会議に参加させて頂く中で会議の生産性を左右していると感じていたのが参加者の『自責』『他責』による考え方です。自責とは、自分や自分達の仕事の結果が思わしくないことに対し、それをまず自らの問題と考えて取り組むことです。一方、他責とは、その理由を会社や自力ではどうにもできない環境や他の要因のせいにすることです。

私が参加した会議は、売上増加のための対策会議が多く、営業、営業企画、お客様センターなど顧客接点が多い部門を中心とした参加者で構成されていました。解決策の立案のために、問題認識、現状把握、構造分析、改善目標の設定と議論を進めますが、特に問題認識、現状把握の段階では参加者から会議本来の目的と異なる、現状に対する様々な不満が漏れるケースがありました。

不満の内容は、
『お客様が優柔不断でなかなか意思決定しない』
『営業戦略を考えるのに会社のビジョンが見えない』
『マーケティング部からあがってくるデータがあてにならない』
など、ほかにもいろいろな他責に類する話が出てきました。

しかし、これは本当に他責で片づけて良い問題だったのでしょうか?

例えば、『お客様が優柔不断でなかなか意思決定しない』という問題については、お客様が何故意思決定できないのか、本当の理由が理解できているのでしょうか。或いは自分の提案の仕方を工夫することで意思決定を促せたかもしれません。まずは自分の置かれている状況を俯瞰してみること、そして一つ上の立場で物事を考えてみることができれば、こうした状況も打破できるのではないかと思います。

こうした不満はふとしたタイミングで誰しもが感じてしまうことかもしれません。しかし、自分が変わらない限り、同じことが繰り返されてしまいます。

それでも営業・販売会議は、日常的に一緒に業務をおこなっている人が集まること、売上・利益などの数値責任を果たすという目標が非常にわかりやすいことなどから、自責で考えることが比較的容易なハズですが、それでも、会議本来の目的と異なる他責に該当する話がでてきます。

一方で、日常業務において役割の異なる参加者が集まる際は、参加者が『自責の視点』で会議の目的を捉える必要が高まります。

今私がたずさわっているリスクマネジメントに関連する会議などでは特に必要と言えるでしょう。

「リスクマネジメント」という言葉は人によって、企業不祥事・M&Aの失敗・災害など連想することが異なります。それは、世の中で認められたリスクマネジメントの定義自体が曖昧なことが要因となっていると思います。また、各部門が独立した責任範囲でリスク管理を行ってきた経緯があるとすれば、その乖離はさらに広がるでしょう。

わかりにくいリスクマネジメントについての議論を有意義に進めるためには、是非『自責』の考え方で取り組んでください。

会社がステークホルダーから求められること、自組織(部門)が会社から求められること、自身が自組織から求められること、を理解すれば、会議の目的に沿った内容で有意義な議論が展開できるはずです。