コンサルタントコラム

実感! トップマネジメントのリーダーシップとBCP

2011年08月17日

シニアコンサルタント

黒崎 繁雄

シニアコンサルタント 黒崎 繁雄
東京都BCP策定支援プロジェクトを担当している黒崎です。

これまでお客様のトップインタビューやBCP策定に参加させて頂き、参加企業様のトップマネジメントの方々にある共通点がある事に気付きました。

それは、
  • 自企業の事業の社会的責任、お客様に対する責任を明確に認識されている。
  • 経営上の種々のリスクに対し“謙虚”であり“予断”を持たない。
  • 何が起ころうと「自企業の社会的責任を果たす」事に大きな情熱を持たれている。
という事です。

そして、トップマネジメントの方はBCP策定過程の中で、「BCPとは、まさに企業経営そのものである」との感想を漏らされます。

このトップマネジメントの持つ大きな情熱は、BCP策定の過程において、間違いなくメンバーに伝わります。

ニュートンコンサルティングでは、いわゆる“BCP文書”の作成を目標とするのではなく(勿論、作成しますが)、トップマネジメントと社内現業部門の代表者がメンバーとなり、全社的な視点から企業経営を検討するプロセスそのものを重要視しています。

この検討プロセスの中で、参加メンバー(社員)は絶えず、先述した「何が起ころうと自企業の社会的責任や顧客の信頼に応える」や「社員(の生命)が最大の財産である」等、トップマネジメントの熱い思いを知らされる事になります。こうしたトップマネジメントの言葉は、社員の皆様は日常業務の中ではほとんど触れる事が無いと思われます。トップのそうした姿勢やリーダーシップに触れることにより、検討チーム内に机上の論理ではない現場・現実に立脚した真摯な議論が起き、事業継続に関する色々な気付きやアイデアがもたらされてくる場面を多く見聞しました。

また、トップマネジメントの熱い思いを心から理解することで、BCP策定における検討作業もスピードアップします。

検討作業は弊社が持つBCP検討の為の方法論やツール(5つのStepに分けて順次検討を進める)に従って進めます。ただ、開始当初は検討のステップ全体の流れや持つ意味合いが今ひとつ“腹に落ちず”に戸惑われたり、理解が生煮えのままで検討をされている状況が垣間見えます。

しかし検討の回を重ねるにつれて、全体の流れ、BCPのものの考え方を体得され、検討会も後半になると、メンバーの皆さんが、自信を持って自らの考えている事を率直に表現し始め、コンサルタントによるちょっとしたガイドやヒントにより検討が驚く程円滑に進むようになります。

最後に、私共から見て頼もしいのは、当該プロジェクトに参加されたメンバーの皆様は、検討の終盤では企業リスクへの対応の仕方や事業継続対策を自力で考えていく力を間違い無く習得される事です。

それは、トップマネジメントがBCP策定の為に5回、都合25時間の検討会にほぼ参加されメンバーと共に過ごす事で、身をもって実践教育・経営教育を行っている効果だと考えます。

トップマネジメントにとり、これだけの時間を3ヶ月弱の間にさく事は容易な事では無いとは思いますが、それだけの時間をかける価値は十分にあると考えます。

東京都のBCP策定支援事業への参加を通して、このような情熱に溢れる経営者の方々や、検討の過程を通して変化されていくメンバーの方々を見ていると、改めてBCP策定におけるトップマネジメントの参画やそのリーダーシップの重要性を強く認識すると同時に、リスク対応力に優れた企業体に向けて一歩でも前進する事への貢献が出来ているとの実感を持ちます。

企業様飛躍の一助になればこれほど遣り甲斐がありまた嬉しい事は無いと考えています。