コンサルタントコラム

BCPの「見える化」を考えよう

2012年03月14日

コンサルタント

石上 良夫

初めまして、石上と申します。

昨年の11月より東京都BCP策定支援事業に参加しています。コラム初登場ですが、よろしくお願いします。

今回は私が学生のときに初めて買った車のお話をさせていただきます。

中古のサバンナRX-7(型式SA22C)を購入し、アメ車っぽくボディの改造をしました。車幅が5ナンバーの制限を超えたため、陸運局に改造申請したのですが受理されませんでした。

理由を聞くと、「ハンドルのホーンボタンにマークが付いていない」と言われました。

後日、手書きしたラッパのマークをホーンボタンに貼って、無事「型式SA22C改」の車検証と3ナンバーを手に入れることができました。(ただ、エンジンは改造していなかったので、まわりの友人からは「オオカミの皮を被った羊」と言われていましたが…。)

いまでは懐かしく思いますが、あのとき検査官の言っていた“誰でも操作できるようスイッチにはマークが必要だ”という言葉がいまでも頭に残っています。

BCPでも同様に、誰でも判断に迷うことなく行動できることが重要です。そのためには、BCP文書やマニュアルの整備だけでなく、「見える化」する対策が有効です。

たとえば、「非常用持出袋」や「重要書類」、「防災用品」に“黄マーク”を、重要な装置に“緑マーク”を貼ることで、有事の際には、「黄マークをもれなく持ち出す」「緑マークは被害状況を確認する」という対応を一律で取ることができる上、必要なものを迅速に把握することができます。

また、「緊急避難誘導係」、「消火係」、「被害状況初期調査係」などの机や椅子の背もたれに、“係マーク”を付けることで、係だけでなく周りの社員もBCPの意識を常に持てるうえに、一目で係の在席状況を把握できるので有事には代行者が迅速に行動することができます。

さらには、対策本部に集まった様々な情報(社内の被災状況、ライフラインの状況、取引先の状況など)を“全社員が見えるようホワイトボードに掲示”すれば、おのおのが落ち着いて状況にあった判断と行動をすることができます。

このように情報を「見える化」し、誰にでもできるBCPにするには、あまりコストをかけなくてもやれることはあります。まさに“ムダにコストは使わず頭を使う”を実践していると言えます。