コンサルタントコラム

イギリス人のガーデニングはリスク対策から始まった

2012年07月03日

コンサルタント

曽我 太郎

こんにちは。コンサルタントの曽我太郎です。

私は今まで、企業が導入した新システム定着化のご支援、
提案活動が苦手なエンジニアを提案できる人材へと変貌させるご支援、
また鉄道の線路保守要員の安全教育のシステムの開発などを
行ってきました。

同僚やお客様から
「いつの間にか“けもの道”を作っていますね。」と何度か言われ、
以来「けもの道コンサルタント」を自称しております。

自分の娘の話で恐縮なのですが、年頃になり
イギリス人の方との結婚話が持ち上がりました。
そうなるとイギリス式の結婚式というのが気になり、
色々調べてみたところ、結婚式とイギリス式ガーデニングには
強い結びつきがあり、ガーデニングというのは
実はイギリスという国のリスク対策と大いに関係のある
ということが分かりました。

大変興味深い話だと思いましたので
今日はその話をご紹介させていただきます。

イギリスの結婚式について人づてに聞いてみると
イギリス方式は日本の名古屋方式に似ていて、
費用は全て花嫁側が負担するのが慣例だと言うではありませんか。
その中でも最も伝統的なやり方は花嫁の家の庭を
1年かけて花で埋めつくして、花嫁の家で結婚式をあげるということでした。

今はさすがに少数派のようですが親としては少し気になる話でした。
そんな中でイギリス式ガーデニングの由来を知ることになったのです。

 

第二次世界大戦当時、イギリスは、(それまで植民地を
多く持っていたことが理由だと思いますが)、食料の多くを
輸入していました。それを察知した敵国のドイツは潜水艦の
Uボートでイギリスの食料輸送船をかたっぱしから撃沈したのです。

これによってイギリスは食料の備蓄がほとんどつきかける
という緊急事態にまで追い込まれてしまいました。
日本の戦国時代にも敵の城を落とすための兵糧攻めがありましたが、
大英帝国として世界中に植民地を持つほど強大な力を持っていた
イギリスがドイツに同じことをやられてしまったのです。

これにはイギリス人もかなり肝を冷やしたようで、
その結果、合理的なイギリス人が考えたのは
いざという時には畑に転用できる庭を持つということでした。

100坪の土地に30坪の家を建てて残った70坪を庭にする。
その庭をいざという時には畑にすると、家族4人がカツカツながらも
食べていける食料を確保できるというわけです。
春にはジャガイモ、秋には大麦をつくって
その周辺にはラッカセイとかカボチャを作れば
栄養バランスのとれた食料が確保できると
いう基本計画が作られたそうです。

その後平和な時代になり、必ずしも畑である必要がなくなったため、
普段は花を植えるなどして思う存分楽むようになった、
というのがイギリス人のガーデニングの始まりなのだそうです。

リスク対策を考えながら、ドイツ人も理想とする菜園付住宅を、
多くのイギリス人は手に入れました。
戦後、ロンドンから1時間くらいの郊外に100坪くらいの家を持つ
ビジネスマンが増えたのはこういう背景があったのです。

この話は、私たちが取組むBCP(事業継続計画)などの
リスク対策に関しても大事なヒントを与えてくれているように思います。
有事にはリスク対策のために、平常時には大きな楽しみのために
土地を活用する仕組みをしっかり生活の中に取り込んでいるのです。

BCPとかリスク対策というと何か負担になることばかりを
イメージする人が多いかもしれませんが、BCPは企業の経営戦略であり、
競争力であるとも言われております。我々も単なる
リスク対策ではなくて平常時も活用でき且つ楽しみや余裕も
増やせるような対策を考えることができたら
こんなにすばらしいことはありません。

私はBCPコンサルタントの仕事をするに当たって
平常時も有効活用できるアイデアを考えていきたいと思っています。
読者の方で私はこんな面白いリスク対策のアイデアを考えた
という方がいらっしゃいましたらお互いに共有させていただけたらと
思います。その際には是非ともご連絡をいただきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。