コンサルタントコラム

海外メーカーとの新規ビジネスで学んだこと

2012年07月18日

コンサルタント

塚田 真仁

はじめまして、塚田真仁と申します。
今回初のコンサルコラムを執筆させていただきます。

私は前職では半導体商社の営業として、
多くの電機メーカー様とお取引きさせて頂きました。
商社の営業というと、日々の商談や海外出張など、
“カッコいい”場面を想像される方もいらっしゃると思いますが、
お客様や仕入れ先メーカーから怒られることも
しょっちゅうありましたし、
初めてのお客様へ電話したときなど冷たくあしらわれ、
心が折れそうになることも多々ありました。

そのような中で業務を一通り覚え、
年間約10億円(トータル約50億円)の
ビジネス受注による表彰などを受けたりして、
半導体の営業としては1人前になったと感じはじめていたある時、
お客様からの要望により会社として新規事業を行うことになりました。

私はそのプロジェクトを任されたのですが、
そこで大きな挫折を味わうことになり、
プロジェクトを成功させるためには何が必要かを学んだのです。

その新規事業とは、 単に部品を扱うのではなく完成品のODM 
(Original Design Manufacturer:
相手先ブランドによる設計・製造請負メーカー)の依頼でした。

受注するには仕入先メーカーに加えて、
(設計・開発を含む)製造メーカーも手配する必要がありました。
幸い適当なメーカーを台湾で見つけ、
お客様との契約もスムーズに運び、プロジェクトは開始しました。

ところが、いざプロジェクトがスタートすると、
2つの問題が発生しました。

ひとつは、実は製造メーカーは当方の要求仕様には
応えられなかったということです。

いろいろと手を打ちましたが、
最終的にはそのメーカー自力では製造できないという結果となり、
ベテラン社員を現地に派遣し、
技術指導を行ってなんとか対応しました。

もうひとつは、仕入先メーカーが正式な注文書を
受け取るまでは、絶対に部品を手配しないということでした。
そのため製造開始日までに全部の製品が集まらず
後ろ倒しの調整を迫られることになりました。

結果的にはお客様の販売機会を逸することは免れましたが、
そのために費やした工数とコストは
非常に大きなものとなってしまいました。

しかし2回目の発注からはその失敗を踏まえ、
正式注文書をすぐに発行できるように、
社内の業務フローを変えることでうまく対応することができました。

2つとも日本の商習慣が海外でも通用すると
甘く考えていたためのトラブルであり、
さらに言葉も違うのだということを考えると
事前の確認や説明などの『阿吽の呼吸』が通用する
日本ではないということを十分に加味した
コミュニケーションが必要だったのだと思います。

また、 会社としての新しい事業ということを充分考慮して、
社内外からもっと事前にノウハウを学び、
準備をしておくことも必要だったと思います。

この失敗から私が学び、気を付けていることは
新しい業務に携わる際には事前の準備を十分に行うこと。

また、新しいプロジェクトを始める際には、
どこまでどんな業務をしなければならないかを明確にし、
プロジェクト全体の進捗管理や、
事前のコスト管理などを確実に行うために、
業務の進捗管理表や宿題リストなどを作成し、
いつでも把握できるようにしているということです。

そして
やはり一番大切だと感じたのは、 お客様や各メーカーへの事前説明や、
確認作業などのコミュニケーションを緊密にするということです。

これは現在担当している企業様との間でも
大切なことと思っておりますので、
皆さんと十分にコミュニケーションを取りながら
BCP策定をご支援していきたいと思っております。