コンサルタントコラム

爆弾低気圧の日に開催した同窓会

2013年06月05日

コンサルタント

與儀 陽介

こんにちは。與儀です。

あるプロジェクト終了後、その企業のミドルマネジメントスタッフから、
「今後のために非常に役に立った」とメッセージを頂きました。
こういったこともコンサルタントの醍醐味ですね。

さて、今年4月第1週の土曜日、
中学校時代の20年ぶりの同窓会を、幹事として開催しました。

早速、皆に連絡しはじめましたが、
移転などのため、400人中80名ほどしか連絡がつきません。
しかも昔と違って連絡手段は電話だけではなく、
メール・LINE・mixi・フェイスブックなど多岐にわたっています。
時には会食などをしたりして、
皆のとりまとめにはかなり苦労させられました。
(世の中には同窓会の幹事の代行サービスもあるようです。)

そしてようやく当日を迎えたのですが、
ここで思わぬ事態が発生しました。
4月6日(土)の天候は…そう、覚えていらっしゃるでしょうか。
台風並みの爆弾低気圧が日本列島を覆い、
多くのイベントが中止になった日です。
「よりによって…」といやな気持になりましたが、
皆、何とか来るだろうと楽観的に構えておりました。

しかし、副幹事から、
「台風で電車が止まって帰れなくなるらしいから、
 今日の開催は検討し直すべきでは?」
と連絡が入りました。
私は、せっかく皆が都合をつけたのだから、
延期や中止などあり得ないと主張しましたが、
念のため、緊急アンケートで開催の是非を出席者に問うてみました。
返事はこのようなものでした。
「思い出になるからやろうよ」
「ちょっと気持ちが萎えてます」
「仕事の段取りもあるから、とにかく早く決めてほしい!」
「久しぶりに会いたいから、やってもいいんじゃない」
「帰れなくても、いいじゃない」

私はそういった意見をみて、
「イベントは決行」と出席者にメールし直しました。

スタート時点では揃わなかった参加者も、
それぞれの予定を終えてから続々参加し、
欠席は雨で仕事が長引いたという数人だけでした。
夕刻から始まった同窓会は三次会の午前4時まで盛り上がりました。
雨も2時半頃には上がり、
何もなかったかのような静かな夜に落ち着きました。

あとで思い返してみると、
私は、爆弾低気圧で発生するリスクと、
せっかくの同窓会を開くチャンスを失うリスクとを比べていたように思います。
人集めを一手に担った私としては、
仲間に会うことを楽しみに待っている
出席者の気持ちを優先したのです。

イベントの運営責任者としては、
参加者のリスクを客観的に判断し、
帰宅困難者の発生を防ぐために
中止という選択をすべきだったのかもしれません。
しかしながら、
運営側のみが一方的にリスクを判定し、安全策を講じ、
起こることの全責任を負うことが
必ずしもベストとは限らないのではないでしょうか。
想定されるリスクや知りうる情報を参加者に開示した上で、
参加そのものは各自の自由意志に委ねる。
参加する側ひとりひとりがリスクを引き受けた上で、
それでも気持ちを大切にして集まることでイベントが成立するのであれば、
私のやり方も、リスク管理のひとつとして
許される態度だと思っています。

何はともあれ、同期たちからは
「また幹事頼むよ」という労いの言葉をかけてもらいました。
同窓会の幹事は、準備・連絡・取りまとめが大変ですが、
リスクマネジメント力を発揮する場面を体験でき、
有意義な時間を仲間と共有できるので、
ぜひ皆さんも、絶好の機会を逃さず、企画されることをお勧めします。