コンサルタントコラム

2013年の一冊 -気質の違いを受け入れる-

2013年12月04日

コンサルタント

永峯 登喜子

こんにちは、コンサルタントの永峯です。
早いもので今年も最後の月になりました。

今年はあまり本を読むことができなかったのですが、
それでも、この後も何度か繰り返し読むことになりそうな本と
久々に出会うことができました。
今回はその本、マーティー・O・レイニーの
『内向型を強みにする』を紹介したいと思います。

性格や気質を外向型・内向型に分類して
特徴を述べているようなものはいくつもあり、
よく言われる特徴として、次のようなものが挙げられます。

  外向型は積極的、にぎやか、決断が速い、社交的
  内向型は消極的、おとなしい、じっくり考える、内省的

皆さんも何かで読んだり聞いたりして、
自分がどちらのタイプであるかを把握していることと思います。

レイニーの本では、

 1.エネルギーの取り込み方
 2.外部からの刺激への感じ方
 3.関り方の広さと深さ
 4.休日の過ごし方

という4つの観点で、
外向型と内向型を以下のように比較しています。

-「エネルギーの取り込み方」の違い
  外向型:人と話したり、外の活動に関わることでエネルギーを得る
  内向型:中の世界、つまりアイディア、感情、イメージといった
      自分の頭の中の興味からエネルギーを得る

-「外部からの刺激への感じ方」の違い
  外向型:多くの経験を重ねて刺激を受けたがる
     (何かが起こっている、活気ある環境を好む)
  内向型:過剰な刺激は不快に感じ、
      かえってエネルギーが枯渇し、休息が必要になる

-「関わり方の広さと深さ」の違い
  外向型:広く浅く
     (大勢の友達、たくさんの経験、全てについて少しずつ知る)
  内向型:狭く深く
     (少数の友達とより親密に情報を反芻する)

-「休日の過ごし方」の違い
  外向型:アクティブに動き回る
  内向型:ゆったり、のんびり過ごす

気質の違いによって、快適と感じる思考や行動のパターンはこのように異なります。
(もちろん、いずれの観点も志向の違いであって、
 どちらが良いとか優れているというものではありません。)

ところで、世間における外向型・内向型の比率をご存知ですか?
私は半々ぐらいではないかと思っていたのですが
この本によると、75%は外向型、残り25%が内向型なのだそうです。

内向型の特徴がかなりあてはまる私は、
人と関わる場面、仕事や社会生活全般において、
外向型の方がより望ましいスタイルとして浸透しているのは、
やはりマジョリティを占めているからなのかなぁ、などと
少しうらやましく思いもしたのですが、
同時に、
自分の感覚では当たり前と認識していることが
他の人にとって必ずしもそうではない、ということにも気づきました。
例えば、気に入った本を何度も読むことは私には当たり前ですが、
外向型の人間にとっては、
なぜ飽きもせずに何度も同じ情報を取り込むのだろう??
と不思議に感じるのではないでしょうか。

よくよく考えると、気質の違いというのは思った以上に厄介です。
相手から自分と異なる反応が返ってきても、
それが「性別」や「育った国」のような違いにもとづくものなら、
比較的冷静に受け入れられます。
ところが、気質の違いは見た目では判別しにくいし、
自分と相手がそれぞれどんな気質なのかを把握しなければ、
その違いを意識することもできません。
そこで、相手に対する誤解につながったり、
自分の思考や行動のパターンに気づくことができず、
無力感にさいなまれてしまうことが起こるのです。

外向型か内向型かの気質は遺伝的な要因が大きく、
長期的に安定しているそうです。
つまり「気質は変わりにくい」のです。
それならば、
内向型の人間が外向型を目指すような無理な努力を重ねるのではなく、
自分の気質を受け入れる方がスムーズです。
それが本書のタイトルである
『内向型を強みにする』ということの意味なのですが、
私としても納得することができました。

たまにではありますが、
このように自分の考えを見直すきっかけが得られるので、
本を読むことはやっぱり楽しいものです。