コンサルタントコラム

普段着のケニア

2016年07月06日

コンサルタント

花井 香奈子

コンサルタント 花井 香奈子

蒸し暑い毎日が続いていますが、
いかがお過ごしでしょうか。
はじめまして。
今夏初のエアコンのスイッチをまだ押せないでいる
コンサルタントの花井です。

連日アメリカは大統領選で盛り上がっていますが、
現職オバマ大統領のお父さんが
ケニア人だということは有名な話ですよね。

ケニアといえば、いま、アフリカの中でも注目されている国のひとつ。
なぜなら、昨年はオバマ大統領が訪問、
その数か月後にローマ法王が訪問しただけではなく、
今年8月にはケニアでアフリカ開催初となる
日本政府主導のTICAD(Tokyo International Conference on African Development)
「アフリカ開発会議」が行われるからです。
とはいえ、やはり日本人にはやや遠い話。
私はNGOスタッフとして
ケニアに1年弱滞在する機会があったのですが、
それまでは私にも「アフリカ」は
ただ遠い遠い存在でしかありませんでした。

ところでみなさんはアフリカと聞くと、
どんなことを想像されるでしょうか。
サファリ、灼熱、砂漠、貧困、エイズ問題などを
想像された方が多いかもしれません。
国によってさまざまな問題を抱えており、
多くが援助を必要としたり、実際援助が入っているのも事実です。
一方では外資系企業が参入し、
ビジネスの中心として発展している大都市もあり、
アフリカは、一括りにできない多様な顔をもっています。

私自身、ケニアに渡る前は、
国家レベルでの「援助」というイメージが強かったのですが、
実際に現場のケニア人と付き合っていくにつれ、
そのイメージはほんの一部でしかないということに気付くようになりました。
普段着のケニア人は、私たちと変わらない、
とても身近な存在だったのです。
そんな魅力に気づかせてくれたのは、
日常の小さな発見でした。

その中で、私のベスト3をご紹介させていただきます。

まず、第三位。「髪の毛とケニア人」
ケニア人はほぼ全員が縮れ毛です。
特に女性はその髪質をあまり好んでいないようで、
つけ毛かウィッグを着けることがおしゃれとされています。
とてもカラフルなつけ毛を編み込んだケニア人女性はとても魅力的。
しかし、地方にいくと、
ナチュラルなストレートヘアはそうそう見ないらしく、
村人からは日本人の髪の毛をみて、
「それは、ウィッグじゃないのか!?」と驚かれることが多くありました。
頭皮から髪の毛がまっすぐ生えているのが珍しいらしく、
触ったり、引っ張ってみたり、
日本人の髪の毛はあっという間にモテモテになるのです。
ケニア人はそんな人懐っこい人がいっぱいです。

続いて、第二位。「日焼けとケニア人」
私たち日本人は灼熱の太陽のおかげで
日に日に黒くなっていくのですが、
それを見て「なぜ日本人は肌の色が黒くなっていくの?」
という質問がありました。
そうくるか!ケニア人はもともと肌の色が濃いので、
日焼けという概念をあまり意識していないということがわかりました。
自分の普通が普通ではないのかもしれないと思った瞬間でした。
ケニア人はそんな好奇心でいっぱいです。

そして、第一位。「日本語が通じるかもしれないケニア人」
ケニアは意外と日本と共通点があることは
あまり知られていないかもしれません。
中でも最も印象的だったのは、
公用語のスワヒリ語。実は日本語に似た音がいっぱいあったりします。
それを知ったきっかけは、
ケニア人が驚いたときに「あらっ!」と言ったのを聞いたとき。
実は、これスワヒリ語です。使用方法は日本語とほぼ同じ。
驚いているときに言っているのをよく聞きます。
他にも、例えば「カタカタ」。
まな板の上でカタカタと野菜を刻む音に似ていますが、
食堂で食べ物を小さく刻んでもらいたいと時に「カタカタで」と注文します。
では、「ピリピリ」はどうでしょう。
そうです。辛い物を指すときに使用します。
冗談のようですが、まるで日本語のようですよね。

さらに、日本人の名前はスワヒリ語で似た単語があることが多く、
見ず知らずのケニア人同士がスワヒリ語で会話しているところに
自分の名前がたまに出てくるので、驚くことがあります。
実際、私は「KANA」という名前ですが、
これはケニアのカンバ族の言葉で「幼児」という意味だそうで、
私は自己紹介をするだけで、自動的につかみはオッケーという状態になりました。
ほかにも、自己紹介をすると毎回爆笑されて
周りのケニア人にフォローされる同僚もいたりして、
ケニア人の前で自己紹介をすると、
なかなか面白いことになるようです。
ケニア人はそんなおちゃめな人たちがいっぱいです。

以上は、ほんの一部ですが、
メディアでは報道されない普段着のケニア人を知ると、
親近感がわいてきませんか。
私はこんな小さな発見から、現地の人がどんなことに興味があって、
どのような疑問を持つのかということを知り、
ケニアそしてアフリカまでもがぐっと身近になり、最後には虜になりました。
今では、「援助」というイメージが強かったアフリカから、
もっと「パートナー」としての関わり方ができるのではないか、
可能性がどんどん広がる気がしています。

日々の小さな発見を見逃さず、
人を知り、現場を知り、現地を知るということを心に留めながら、
今後はみなさまと新しい可能性に挑戦していきたいと思います。