コンサルタントコラム

ミレニアム・ファルコンのリスク管理

2016年09月28日

コンサルタント

松原 真佑子

コンサルタント 松原 真佑子
皆さま、こんにちは。
コンサルタントの松原真佑子です。

今夏、我が社の中で一番の話題となった映画は
例の巨大不明生物が跋扈するSFだったのですが、
私のマイブーム映画は昨年の秋からずっとSTAR WARSです。
『フォースの覚醒』、皆さまはご覧になりましたか?

主人公レイは様々な活躍をしますが、
その1つが混乱のさなかに宇宙船ミレニアム・ファルコンを操って
惑星ジャクーからフィンとBB-8を連れ出したことです。

最初に観たときには、ハン・ソロの最期が
あまりにもショックで何も考えられませんでしたが、
2回目に観たときに、
「なぜレイはミレニアム・ファルコンを動かせるのだろう?」
と疑問を持ちました。

レイの操縦技術が並外れて優秀という点は、
少年アナキンの前例(エピソード1)もあることですし、
設定だろうと思いましたが
(ちなみに彼女は廃品回収業のついでに設計図を見ることを
趣味にしていたようです。参考図書『レイのサバイバル日記』)、
それ以前に、どうしてファルコンには鍵がかかっていないのでしょうか?

現代日本でも、車をお持ちの方は鍵をかけますよね? 
エンジンの起動にも必要ですよね? 
自転車やスマホにも鍵や認証コードをかけていますよね? 
盗まれたら困りますし、情報を見られても困りますし。
でもファルコンにはかかっていません。
これはなぜなのか、不思議に思いませんか。

そもそもミレニアム・ファルコンは、
よくわからない機能を沢山持っている宇宙船です。
通信妨害機能、隠し倉庫があり、
また帝国の大型船にも負けない高速船であるとハン・ソロは言っています
(以上エピソード4)。
普通の船なら必要ないようなこれらの機能は、
ソロによる改造で付加されたものだそうですね。

そして、ソロの仕事は密輸業です。
過去、ジャバ・ザ・ハットの依頼で運んでいた荷物を、
帝国の検閲を逃れるために捨ててしまい、
そのために多額の借金を負って懸賞金までかけられた(エピソード4)
ことから考えると、密輸業には多くのリスクが伴うことがわかります。

官憲の捜索、それに伴う逮捕・押収、逆に摘発から逃れるために
依頼内容に違反すること、それに伴う制裁などです。
中でも、密輸業者にとって最も避けなければならないリスクは
官憲の捜索・押収ではないでしょうか。

違法な積荷が押収されれば動かぬ証拠として
本人も逮捕されますから、
是非とも押収だけは避けなければならないと思われます。
もしリスク分析をしたら、発生可能性・影響度ともに極大となるでしょう。

そこで、ファルコンの諸機能が
捜索・押収を避けるためにあると仮定してみると、
当てはまる点が多いことがわかります。

まずは三十六計逃げるに如かず、
帝国の大型船にも負けない高速は逃げるためです。

また、官憲の船が単体や少数ならば、
応援を呼ばれないように通信妨害をしつつ
ハイパースペースへ逃げ込めばいいし、
違法な積荷も隠し倉庫に入れておけば大丈夫です
(ただ、ジャバ・ザ・ハットの依頼の荷物を、
隠し倉庫に入れておくのではなく捨てざるを得なかった理由は不明ですが)。

以上から考えると、鍵が掛かっていないという特徴も同様であるとも思われます。
例えば、官憲あるいは賞金稼ぎから逃れるために
船を置いて逃げることもあるかもしれません。そのとき律儀に鍵をかけていったら、
相手が乗船や操船のために船を壊してしまうかもしれません
(入口の鍵を開け閉めする代わりに電子錠を撃って壊してしまうのは
STAR WARS世界の常套手段ですよね)。

でも、鍵がかかっていなければ壊す必要はありません。
現にソロやルークたちが隠し倉庫に隠れたときも、
帝国軍は特に入口を壊すことなく侵入してきています(エピソード4)。

船が無事であれば、奪い返すことも可能だと思います。
隙を見て乗り込んで、発進させてしまえば、
ソロは抜群の操船技術で逃げてしまうでしょう。
実際、今作でも格納庫から
即ハイパースペースへ飛び込むという離れ業を披露しています。

従って、ソロにとって重要なのは
船が壊されずに完全な状態で保存されていることで、
そのために鍵をかけずにいるのではないでしょうか。

以上のように考えてみましたが、これが正しいかはわかりません。
皆さまはどのような疑問を持ち、どのようにお考えでしょうか。

誰のどのような立場において何をリスクとして重要視するのか ――

こういうことをつらつらと考えるのはとても楽しいですね。
12月の次回作も、先日ティザーポスターが解禁になりました。
懐かしのデス・スターが青空に浮いていてとても楽しみです。