政府の国家サイバー統括室はこのほど、今後5年の期間を念頭に置いたサイバーセキュリティ戦略を閣議決定しその内容を公表しました。厳しさを増すサイバー空間をめぐる情勢に切れ目なく対応できる、世界最高水準の強靭さを備えた国家を目指すことを目的としています。
この目的を達成するための施策として、まず「深刻化するサイバー脅威に対する防御・抑止」を挙げ、従来の対策に能動的サイバー防御を含む多様な手段を組み合わせることを示しました。これに向けた具体的施策は▼国が要となる防御・抑止▼官民連携エコシステムの形成および横断的対策の強化▼国際連携の推進・強化となっており、インシデント対処の高度化やサイバーセキュリティ関連情報の効果的な活用のほか、体制・基盤・人材の総合的な整備・運用、体系的な演習の実施や、国際協力による対応力の強化などを行うとしています。
二点目は「幅広い主体による社会全体のサイバーセキュリティおよびレジリエンスの向上」です。▼政府機関・重要インフラ事業者・地方公共団体などにおけるサイバーセキュリティ対策の強化▼サプライチェーン全体のサイバーセキュリティおよびレジリエンスの確保▼全員参加によるサイバーセキュリティの向上▼サイバー空間における安全・安心の確保といった施策を挙げ、政府機関をはじめとして大学や中小企業なども巻き込んで対策を講じていくことを示しました。
三点目は「我が国のサイバー対応能力を支える人材・技術に係るエコシステム形成」です。ここでは▼効率的・効果的な人材育成・確保▼新たな技術やサービスを生み出すためのエコシステム形成▼先端技術に対する対応・取り組みを具体的施策として掲げました。例として「人材育成・確保」に関しては、人材フレームワークの策定によるキャリアパスの可視化や、基礎的な素養から高度な専門性のある分野までを段階的に習得できる場の整備によって、教育や演習の更なる充実を図るとしています。