セキュリティ被害や個人データ活用についても調査、「令和7年通信利用動向調査」結果を公表 総務省
総務省は5月29日、「令和7年通信利用動向調査」の結果を公表しました。この調査は、統計法に基づく一般統計調査として毎年実施されており、世帯や企業などにおける情報通信サービスの利用状況を継続的に把握することを目的としています。
企業調査については常用雇用者規模100人以上の企業を対象としており、2025年8月末時点での状況について、6,040企業に調査票を送付し、2,489企業から有効回答を得ました(有効回収率55.3%)。
調査結果によると、デジタルデータの収集・解析を目的としたIoTおよびAIシステムの導入状況については、導入率が前年比8.9ポイント増の27.3%となりました。システムの導入目的は「効率化・業務改善」が91.2%と最も高く、「事業の全体最適化」(34.1%)、「顧客サービス向上」(29.4%)が続きました。導入企業の84.1%が効果を実感していると回答しました。
インターネット利用時のセキュリティ対策については、「何らかの対策を実施している」と回答した企業が98.3%(前年比0.6ポイント増)に達しました。一方、過去1年間に情報通信ネットワーク利用に関連して「何らかのセキュリティ被害を受けた」とする企業は48.1%に上りました。
被害内容として最も多かったのは「標的型メールの送付」で31.8%(前年比2.7ポイント増)。次いで「ウイルスの発見または感染」が22.9%(同0.7ポイント減)であり、その内訳は「発見したが感染には至らなかった」が20.3%、「少なくとも1回は感染した」が2.6%でした。また、「スパムメールの中継利用・踏み台」が9.8%(同0.8ポイント減)、「不正アクセス」が4.1%(同0.2ポイント増)となりました。
テレワークの導入状況については、「導入している」と回答した企業の割合が前年比2.8ポイント増の50.1%となりました。導入目的は「新型コロナウイルス等への対応(感染防止や事業継続)」が61.6%で最多であり、「勤務者のワークライフバランスの向上」(53.8%)、「業務効率の向上」(45.0%)、「移動時間の短縮・混雑回避」(42.6%)、「非常時の事業継続への備え」(40.7%)が続きました。導入効果については、8割以上の企業が効果を実感しています。
サービス開発・提供における個人データ(顧客基本情報や登録情報など)の活用については、「活用する予定はない」が45.4%で最も高くなりました。一方、「ある程度活用している」は19.5%、「既に積極的に活用している」は6.8%でした。
業種別では、金融・保険業において「既に積極的に活用している」が29.1%、「ある程度活用している」が29.7%と高水準を示しました。また、従業員2,000人以上の企業では、「既に活用している」「ある程度活用している」「活用を検討している」を合わせた割合が6割を超え、従業員5,000人以上の企業では「既に活用している」「ある程度活用している」を合わせた割合は7割近くに上りました。
活用場面としては、「既存事業やビジネスモデルの拡大・強化のための自社内活用」が89.1%で最多となり、「新規事業や新たなビジネスモデル創出のための自社内活用」(38.1%)がこれに続きました。
他方、世帯向け調査は40,592世帯を対象に実施され、17,916世帯から有効回答を得ました(有効回収率45.5%)。それによると、スマートフォンの保有率は91.8%に達し、2020年以降減少傾向にあったテレビ保有率(90.1%)を上回りました。