政府は7月21日、大規模な国内投資を通じて日本経済を再び成長軌道に乗せるための施策方針を取りまとめた「日本成長戦略」を閣議決定しました。
本戦略では、AI・半導体やデジタル・サイバーセキュリティ、防災・国土強靭化などの17の戦略分野を指定しています。その中でも官民投資を優先的に支援すべき62の主要な製品・技術などを特定し、需要創出や社会実装に向けた総合支援策や投資規模を定めた官民投資ロードマップを実行します。これらの取り組みにより、2040年度までに累計370兆円超の官民国内投資が想定されています。特に、AIトランスフォーメーション(AX)は危機管理投資と成長投資の「加速装置」と位置づけられており、AIロボット市場の拡大に伴う国内生産・技術基盤の確保や、フィジカルAIの強化などを図るとしています。また、バーティカルAIの市場獲得なども掲げられています。
また、国内投資を全国へ広げるため、8つの分野横断的な課題(①新技術立国・競争力強化②スタートアップ③金融を通じた潜在力の解放④人材育成⑤労働市場改革⑥家事等の負担軽減⑦賃上げ環境整備⑧サイバーセキュリティ)にも対応することとなっています。サイバーセキュリティについては、2031年度末までに、必要な防護策を実施できている重要インフラ事業者などの割合を100%にすることなどがKPIとして設定されています。
政府はこれらの投資支援を裏付けるため、「強く豊かな日本」投資枠を新設し、複数年度にわたる計画的な予算措置や国債発行などを通じて民間投資を強力に誘発させる考えです。2040年度には国内投資を250兆円とする目標を掲げています。また、これらの施策による経済効果として、GDPを1,100兆円に迫る規模へ拡大できるとの試算も示されています。