環境省は4月5日、企業の脱炭素経営を促進するため、３つのガイドを策定し公開しました。気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に沿った情報開示や、SBT(SCIENCE BASED TARGETS)およびRE100(100％再生可能電力調達)の達成に向けた検討手順などについて解説しています。

公表したガイドは以下の３つです。
(１) TCFDを活用した経営戦略立案のススメ～気候関連リスク・機会を織り込むシナリオ分析実践ガイド ver3.0～
(２) SBT等の達成に向けたGHG排出削減計画策定ガイドブック
(３) 中小規模事業者のための脱炭素経営ハンドブック

(１)は、TCFD提言に沿った情報開示に向け、企業の気候関連リスク・機会に関するシナリオ分析を行う具体的な手順を解説しています。同省支援事業に参加した国内企業18社におけるシナリオ分析の実践事例や分析に必要となる各種データも合わせて掲載されています。(２)は、企業が中長期的視点から全社一丸となって取り組むべく、成長戦略としての排出削減計画の策定に向けた検討の手順、視点、国内外企業の事例、参考データを整理しています。また、自社の削減のみならず、サプライヤーなどと協力した削減対策を進める方法についても言及しています。(３)は、中小企業における中長期の削減計画の策定に向け、中小企業が取り組むメリットを紹介するとともに、省エネや再エネの活用や削減対策の計画への取りまとめなどの検討手順を整理しています。同省支援事業に参加した中小企業８社の取り組み事例についても掲載しています。