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日本付近の二酸化炭素濃度、2020年も過去最高を更新 気象庁

掲載:2021年05月07日

リスクマネジメント速報

         
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日本付近の大気中の二酸化炭素濃度について気象庁は3月29日、2020年(1~12月)の観測結果を公表しました。二酸化炭素濃度は観測開始以来、上昇を続けており、陸上、洋上および上空で各地点の観測史上最高を更新しました。

気象庁は、国内観測地点の地表面付近と北西太平洋域の洋上および日本の南東上空6km付近において、温室効果ガスとその関連ガスの大気濃度を観測しています。2020年4月からは、従来の二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素に加え、代替フロンについても観測を開始しました。

陸上の観測地点は3つあります。2020年の二酸化炭素の平均濃度は、与那国島(沖縄県与那国町)で417.2ppm、綾里(岩手県大船渡市)で416.3ppm、南鳥島(東京都小笠原村)では414.5ppmとなり、前年より2.3~2.4ppm増加し、過去最高値となりました。

一方、気象庁は、気象庁気象研究所や国立環境研究所などが参加する国際共同研究「グローバルカーボンプロジェクト」(GCP)による「新型コロナウイルス感染拡大に伴う移動制限措置等の影響により、2020年の世界の人為起源の二酸化炭素排出量は、前年に比べ減少した」という調査報告も紹介しています。しかし、その減少量は年々の変動の範囲内であったため、今般の観測データからは検出できないとしました。