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令和3年版の国土交通白書を公表 国交省

掲載:2021年07月01日

リスクマネジメント速報

         
目次

国土交通省は6月25日、令和3年版の国土交通白書を公開しました。白書では、「新型コロナウイルス感染症の感染拡大」と「災害の激甚化・頻発化」の2つの危機に直面しているとし、それに伴って加速化した変化と顕在化した課題について、次の5つの観点で分析・整理しています。

1)社会の存続基盤の維持困難化
2)災害リスクの増大や老朽化インフラの増大
3)多様化を支える社会への変革の遅れ
4)デジタルトランスフォーメーションの遅れと成長の停滞
5)地球温暖化の進行

災害については例えば、高齢単身者世帯の増加によって防災力が低下すると分析しました。65歳以上の単独世帯数は2040年にかけて増加傾向にあり、特に都市部の65歳以上人口が急激に増加するとされています。これにより、避難の遅れなどが懸念されます。

また、洪水や土砂災害、地震、津波といった災害リスクが高い地域は国土の21.5%であるのに対し、全人口の67.7%がそこに集中して居住していると分析しています。さらに2050年までに同エリアに居住する人の割合は高まると示しました。

地球温暖化による水災害の激甚化・頻発化も挙げています。氾濫危険水位を超過した河川数は増加傾向にあるほか、短時間強雨の発生頻度は、直近30~40年間で約1.4倍に拡大したと指摘しています。

このほか、防災・減災に重要な役割を果たすインフラは、これから建設後50年以上経過する施設が加速度的に増加するため、その維持・管理・更新も課題だとしました。

白書では、これらの変化や課題に対応する具体的施策などを示しています。令和3年版の国土交通白書は、国土交通白書のホームページからPDF形式でダウンロードできます。

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