繊維産業の責任ある企業行動促進に向けた覚書を締結、人権デュー・ディリジェンスに関するガイドライン策定へ JTF・ILO
掲載:2021年11月12日
リスクマネジメント速報
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日本繊維産業連盟(JTF)と労働問題に取り組む国際労働機関(ILO)は11月5日、繊維産業における「責任ある企業行動」推進への協力に関する覚書を締結しました。経済産業省が今年7月に公表した繊維産業におけるサステナビリティに関する報告書を踏まえ、JTFを中心にプロジェクトチームを発足させ、繊維業界が人権デュー・ディリジェンスに取り組みやすくするためのガイドライン策定を目指します。
繊維産業は一部を除き、認証された材料が適切に入荷され、製造および加工が適切であるかなどのサプライチェーン管理が不十分であると指摘されています。一方、企業の社会的責任として、調達先における人権問題や環境問題への対応が不可欠となってきています。
プロジェクトチームは責任ある企業行動を促進するため、企業が人権デュー・ディリジェンスに取り組みやすくなるよう、企業が順守すべき項目などをまとめたガイドラインを策定します。プロジェクトの期間は約1年間とし、JTF加盟団体によるガイドライン策定委員会の主導で勉強会や意見聴取会などを開催する予定です。なお、経済産業省はオブザーバーとしてプロジェクトに参加します。
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