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東京都カスタマーハラスメント防止条例(仮称)の制定目指し意見公募を開始 東京都

掲載:2024年07月26日

リスクマネジメント速報

         
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「東京都カスタマーハラスメント防止条例(仮称)」の制定を目指す東京都は7月19日、条例についての「基本的な考え方」を公表し意見公募を開始しました。受け付けは8月19日まで。

意見公募の対象となっている文書は「東京都カスタマーハラスメント防止条例(仮称)の基本的な考え方」(以下、基本的な考え方)です。そこでは、条例には罰則は設けず、都が定める指針(ガイドライン)によって実効性を高めると記されています。また、事業者とは「都内にあり、官民や規模を問わない」と定義されています。

基本的な考え方は、条例の特色と骨子を説明しています。条例の特色では、「カスタマーハラスメントの防止に関し基本理念を定める」、「東京都をはじめ、関係者の責務を明らかにし、カスタマーハラスメントの防止に関する施策を一層推進する」、「顧客等の豊かな消費生活、就業者の安全及び健康の確保並びに事業者の安定した事業活動を実現し、公正で持続可能な社会の形成を促進する」の3点を目的とし、そのために「基本的な考え方」では▽「何人も、あらゆる場において、カスタマーハラスメントを行ってはならない」として、カスタマーハラスメントの禁止を規定▽「カスタマーハラスメント」の防止に関する基本理念を定め、各主体(都、顧客等、就業者、事業者)の責務を規定▽「カスタマーハラスメント」の防止に関する指針を定め、都が実施する施策の推進、事業者による措置等を規定――の3つを柱として構成したと説明されています。

都が定める指針には、カスタマーハラスメントの内容▽顧客等、就業者および事業者の責務▽都の施策▽事業者の取り組み▽その他――の事項を規定します。このうち、事業者の取り組みでは、必要な体制の整備▽カスタマーハラスメントを受けた者への配慮▽カスタマーハラスメント防止のための手引(マニュアル)の作成▽その他の措置――について記載することを想定しています。マニュアル作成については「業界団体が作成したマニュアル(都も共通マニュアルを作成)を参考とすることを推奨」と明記されています。