エグゼクティブコンサルタント
みなさんは困難にぶつかったとき、
どのような方法でその困難を乗り越えますか?
まだまだ若輩者の私ですが、これまでに様々な「困難」を
経験してきました。
その「困難」を乗り越える際に、
いつも私を支えてくれるパートナーがいます。
それは「本」です。
読書は私の一番の趣味ですが、困難にぶつかったその時々に
私の傍らにはいつも、強力に支えてくれる本がありました。
私がそんな人生のパートナーともいうべき本をどうやって選ぶのか
その軸は2つあります。
1つめは「課題解決」、2つめはやっぱりビビッと「直観」。
ときに仕事においては、過去に経験したことがない「課題」が
目の前に突如現れます。
そんなときは必ずといっていいほど本屋へ足を運び、
そして、「課題」を念頭に書棚をぶらぶらし、10~
目次を見て役に立ちそうだと思う本を2~3冊購入し、
実践できるポイントをまとめる、といった行動をしてきました。
もちろん、「課題」
そんなときは、のんびり、
こういうときに、心をリラックスさせて「直観」
読みたい!と「直観」で感じた本を手に取り、素直に読む。
こうして多読をすることで、
自分がいいと感じる本の「直観」を磨き続けています。
こんなことを学生時代からずっと続けているのですが、
その中でも、私の人生に絶大なる影響を与えてくれた
素晴らしきパートナーこと3つの書籍をご紹介したいと思います。
1.『ソロスは警告する ~超バブルの崩壊=悪夢のシナリオ~』
(ジョージ・ソロス 著)
私が大学4年のときに出会った本です。
このときの疑問は「リーマンショックはなぜ起きたのか」
ちょうど2008年サブプライムバブルが弾けた真っ只中であり、
当時、国際経済学科に所属していたこともあって、
どうしても解消したい疑問、そしてなによりも喫緊の課題でした。
この本は、
リーマンショックの原因とその本質を抽象度の高い視点から、
具体的な解説を交えて紹介してくれました。
たとえば、住宅バブルを背景としたサブプライムローンの仕組み、
リスク分散のための証券化の流れ、
その原因である米国全体のモラルハザード、
そして、この問題の裏にある“資本主義という超バブルの崩壊”
本質論まで詳細に解説されています。
先日の某新聞で、“英政治に地殻変動「社会主義2.0」の足音”
読んだときには、
2.『ディベートで超論理思考を手に入れる』(苫米地英人 著)
これは24歳で会社設立に関わったときに、
問題に対して、どう同時進行で対応していくのか?
くれた本です。
この本は、限られた時間内で最適な解を見つけ出すための
最も有効な手法である「ディベート」について、
米国の考えを基に解説してくれました。
たとえば、論理の基本中の基本として、「データ(=事実)」
「ワラント(=事実と主張をつなぐ論拠)」
「クレーム(=主張)」で考えろといったことです。
日本人にはクレームばかりいって、
多々あるとこの本では解説されていますが、
私も当時ややそういった傾向にあり、
この考え方をベースにすることであらゆる課題に対応できた実感が
ビジネスにおいては最小の時間で最大の効果を生み出すことが重要
思いますが、この本が教えてくれたことは、
となっています。
3.『国家』(プラトン 著)
会社を設立し、
私が20代半、チームは30代、
人生も仕事も経験豊富なメンバーたちで、自分の役割や
立ち位置に悩んでいました。
そんな状況下でこの本は、
自分自身がマネジメントとしてやるべきことや姿勢を教えてくれま
この本に書かれていたのは「国家=組織を作り上げる上で、
どのような問題が起こるのか」、
「そしてそれらの問題に対してソクラテスが
どのように対応していったのか」ということ。
本の中では、“正義とは何か”“戦争とは何か”など国家、
組織が直面する問題や課題が、
ソクラテスと様々な人たちとの対話の中で発見され、
解決されていきます。
さらに、その対話の一言一句が隅々に記述されており、
ソクラテスの質問の仕方や、
議論をオープンにして行うことの重要性など、組織形成における
ある種テクニックがちりばめられています。
よく「古典」を読むことが重要だと説く本を見かけますが、
納得させられたのがまさにこの本です。“賢者は歴史に学び、
験から学ぶ”とはよく言ったものだなぁと、当時感じたものです。
いかがでしたでしょうか?私の人生のパートナーたち。
これら3つの本に共通していえることは、複雑な問題・
抽象度の高い視点から解決策を導き出しているということです。
たとえば、
『ソロスは警告する』では、問題が起こる背景、
『ディベートで超論理思考を手にいれる』では、
そもそもの課題解決の手法を、
『国家』では、組織マネジメントにおける役割や姿勢を、
教えてくれました。
コンサルタントの仕事は、
多くあります。
そんな中、
勉強を怠らず、常にお客様のことを考え続け、
お客様以上に先を見据えてご提案することが必要だと思っています
そして、常々思うことは、
困難をすでに経験しているということです。
こうした先人たちの知恵から、また、
お客様がこれから直面する課題にスッと手を差し伸べ
伴走できるコンサルタントであり続けられるよう、
日々勉強していきたいと思います。