コンサルタントコラム

“みんなが”にアンテナをはる

2012年04月11日

取締役副社長 兼 プリンシパルコンサルタント

勝俣 良介

取締役副社長 兼 プリンシパルコンサルタント 勝俣 良介
みなさん、こんにちは。勝俣良介です。

最近、改めて感じたことについて話をします。
わたしが改めて感じたこと、 それは「みんなと違うことをやる」の価値の高さです。

「逆転の発想」
「ニッチを探せ」
「人と反対のことをやれ」
「ブルーオーシャンを狙え」・・・
人によってはそんな表現で呼ぶこともあるでしょう。

それをつとに実感した事例を2つほどご紹介します。

1つ目は、日本HP岡隆史副社長のお話。 日経ビジネスに紹介されていました。

日本HPは中国から東京に工場を移したと言います。
「本当に中国で作るのが安いのか」
岡氏は、みんなが当たり前と思うところに そう疑問を持ったと言います。

実際に調べてみると「納期」「在庫」「輸送」・・・ もろもろを考慮に入れると
実は日本で生産したほうが 大きなメリットがあることが見えてきたそうです。

結果、日本への移転を決断し、
同社はこの市場での業績を上げることに成功しました。

グローバル化が進み激しい競争が続く中、
とりわけ成熟しきったとも言える
パソコンの製造・販売を日本で行うというアイデア・・・
私には思いもよりませんでした。

だって、どのニュースを見ても、誰の話を聞いても、
製造、ましてや成熟した製品の生産を
国内で行うなんて無理だと言っていたのですから。

2つ目は評論家、楠木あらた氏のお話。

楠木氏は自らが受け持つ大学講座の中で、
就活に血眼になっている大学生に 次のようなアンケートを実施したそうです。

「東証一部上場企業一覧表の中で “知っている企業”に○をつけなさい」

『調査に参加した大学生が○をつけたのは 上場企業約1,700社のうち、
170社・・・全体のほぼ10%あまり。
さらに観察してみると学生がチェックしたのは
テレビCMを流している会社が大半なのである』

この結果が意味するところは、
つまり、ほとんどの学生は就活において
有名な会社170社に集中しているということです。
倍率が高くなるのも当然です。

逆に、大学生が知らない残りの上場企業(90%にあたる1,500社)に
アプローチをかければ
就活成功率が一気に可能性が上がる、とも言えます。

目から鱗でした。
一説によれば、ランキング上位企業が
10年後もトップ20に入る確率は約30%だそうですから、
いよいよもってこのアプローチの素晴らしさを 感ぜずにはいられませんでした。

以上、 2つの事例に共通して言えるのは
「みんなと違うことをやる」 に価値を見出している点です。

「言うことは分かる
でも、いざ、自分の身に当てはめるとなると皆目検討がつかない」
そんな声が聞こえてきそうですが、 決して難しいことではありません。
ほんの少しだけアンテナをのばしてみればいいのです。

「“みんなが”やっていることは何か」
「“みんなが”賛成していることは何か」
「“みんなが”あきらめていることは何か」というように。

参考までに、最近、わたしが気になる
“みんなが”は停電対策です。
「みんながいかにして“電気を止めない、
あるいは、止まっている時間を短くするか”」
ということばかりを気にかけているように感じます。
発電機、蓄電池、電気を供給できるEV車、
長時間バッテリーなどのキーワードを毎日のように耳にします。

こうした事態を目の当たりにするにつけ、 少しの間だけでも
次のように考えてみたらいいのにな、と思うのです。

電気が止まる時間をなくせばなくすほど、
止まったときの私生活やビジネスへの反動は大きくなります。
逆に考えれば、電気が止まることに慣れてしまえば
反動の大きさも小さくなるということです。

年1回“ノー残業デー”ならぬ“ノー電気デー”を作ってみる、 
なんてどうでしょうか。

「“みんなが“にアンテナをはってみること」で、
このような発想が生まれるわけですが、
これがリスクマネジメントの世界であればたとえば、

「みんながなかなかルールを守ってくれないなら、
ルールを守らせる側に立たせてみる」

「みんなが大地震という今だからこそ、
逆に収束気味のインフル対策に目を向けてみる」

なんていう発想が生まれることもあるのではないでしょうか。

みなさんもぜひ、 メルマガを読んだこの瞬間から
“みんなが”にアンテナをはってみてください。