BCP策定・評価ワークショップ取組紹介: 生出グループ

BCP策定・評価ワークショップ取組紹介: 生出グループ

グループ概要

(株)生出が、平時から業務において厚く信頼を置いている企業によるグループで、段ボール供給会社2社、梱包材料供給会社1社、運送委託会社1社と、幹事会社である(株)生出の合計5社が参加した。

参加企業の中には、すでに同業者間で連絡網を作成して2014年の大雪の際に代替生産で乗り切ったり、備蓄品や安否確認の仕組みを導入したりしている企業もあり、BCPに取り組む意欲の高い企業の集まりといえる。

【幹事企業】

名称 株式会社生出
代表者 代表取締役 生出 治
業務内容 軟質プラスチック発泡製品製造業、包装設計・加工・技術試験等の包装技術サービス
資本金 1,000万円
従業員数 56名
所在地 東京都西多摩郡瑞穂町箱根ヶ崎1188
URL http://www.oizuru.co.jp/

【構成メンバー】

株式会社生出 (製造業:プラスチック製品)
昭島段ボール工業株式会社 (製造業:紙加工品)
旭化成コマース株式会社 (卸売業)
有限会社秀明 (運輸業:道路貨物運送業)
株式会社馬場カートン (製造業:紙加工品)

グループミッション

参加の各企業がワークショップでBCPを習得し、各社の規模に合ったBCPを構築する

幹事企業である(株)生出を中心としてサプライチェーンを構成する企業が集まってBCPに取り組むことで、個社の経営強化を図るとともに、グループ全体としての競争力を高めていくこと目的としたグループである。

また、(株)生出は、東日本大震災以前からBCP活動を継続しISO22301の認証も取得、当事業の活動以前から協力会社に「中小企業BCP策定運用指針」の「BCP取組状況自己診断チェックリスト」を使って、事業継続に関する確認を依頼するなどBCP活動における先進的な企業である。その先進的な活動をグループで共有することにより、参加各社の取り組みを加速させることも期待されていた。

事務局コメント

(株)生出様以外はBCPの「策定」には初めて取り組まれる企業でしたが、実際には既にBCPの「活動」には取り組まれていた企業だといえます。ただ、その「活動」、たとえば社内の防災対策や同業者連絡網の作成、取引先のデータを預かるクラウドシステムの提供等が、BCPだということに気づかれていないだけでした。

今回のワークショップでは、4年以上にわたりBCMSに取り組んでいる(株)生出の方々のご協力もいただきながら、既に各社が取り組まれている活動を最低限の文書にまとめることで、各社の特徴を反映したBCPの構築ができたと思います。

また、ワークショップ期間中には次のようなことも実際に起こりました。ある参加企業に得意先から急な大量注文が入ったけれど、ワークショップで決めた多能工化を実施した後だったおかげで、以前よりも数倍も早く納品でき、お客様にも喜ばれたという事例です。その話を聞いた別の参加企業の方が、「BCPは、災害のときのためだけではなく、企業基盤を強めるものだと納得した」という発言もありました。今回の活動が、平時の経営にも役立つものになったことを感じられ、大変に嬉しく感じられた瞬間でもありました。

今後は、(株)生出様を中心として演習や勉強会等の継続した活動やグループの輪を広げる計画があるそうなので、これからも生出グループの活動に注目していきたいと思います。

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