(株)生出様以外はBCPの「策定」には初めて取り組まれる企業でしたが、実際には既にBCPの「活動」には取り組まれていた企業だといえます。ただ、その「活動」、たとえば社内の防災対策や同業者連絡網の作成、取引先のデータを預かるクラウドシステムの提供等が、BCPだということに気づかれていないだけでした。
今回のワークショップでは、4年以上にわたりBCMSに取り組んでいる(株)生出の方々のご協力もいただきながら、既に各社が取り組まれている活動を最低限の文書にまとめることで、各社の特徴を反映したBCPの構築ができたと思います。
また、ワークショップ期間中には次のようなことも実際に起こりました。ある参加企業に得意先から急な大量注文が入ったけれど、ワークショップで決めた多能工化を実施した後だったおかげで、以前よりも数倍も早く納品でき、お客様にも喜ばれたという事例です。その話を聞いた別の参加企業の方が、「BCPは、災害のときのためだけではなく、企業基盤を強めるものだと納得した」という発言もありました。今回の活動が、平時の経営にも役立つものになったことを感じられ、大変に嬉しく感じられた瞬間でもありました。
今後は、(株)生出様を中心として演習や勉強会等の継続した活動やグループの輪を広げる計画があるそうなので、これからも生出グループの活動に注目していきたいと思います。