レジリエンシー(Resilience)
レジリエンシー=対応力+復旧力
レジリエンシーとは、企業や組織が事業が停止してしまうような事態に直面したときにも、受ける影響の範囲を小さく抑え、通常と同じレベルで製品・サービスを提供し続けられる能力のことを指します。
BS25999では、「インシデントに影響されることに抵抗する組織の能力」と定義されています。
レジリエンシーを確保し高めていくためには、影響を受けないようにする「対応力」と、影響を受けても早期に元通りの状態に戻れるようにする「復旧力」との、両面からの対策が必要です。
レジリエンシーを高めるための施策
レジリエンシーを構成する「対応力」と「復旧力」を掘り下げてみましょう。
「対応力」をつけるとは、被害の規模を最小限に抑えるための事前策を講じるということですから、
- 地震に備えてサーバラックを固定する
- 水害に備えて水密ドアを設置する
- 新型インフルエンザに備えてワクチン接種をする
「復旧力」をつけるとは、被害を受けた場合にも早期に復旧するための事後手順を策定するということですから、
- たとえ地震による揺れの影響でサーバラックが倒れても、すぐに手作業に切り替えて業務を再開できるような手順を策定しておく
- たとえ水害により建物浸水が起こっても、自宅から業務継続できるよう社内システムへのリモートアクセスの手順を策定しておく
- たとえ新型インフルエンザで要員不足になっても、他部門からスタッフが応援に駆けつけて業務を継続できるような手順を策定しておく
ここまででお分かりのように、「対応力」の面からの対策で十分な場合もあれば、「対応力」の面からの対策は予算的に実現困難という場合に、それを「復旧力」の面からの対策で補う(またはその逆)という考え方もできます。
つまり、どのようにレジリエンシーを高めるかは、投資対効果から判断することになります。
レジリエンシーとBCMの関係
レジリエンシーを確保し、高めるために必要な施策を特定する活動は、BCMの構築ステップでいうと、「リスクアセスメント」「事業継続戦略の決定」「事業継続計画(BCP)の作成」が関係しています。
- 「リスクアセスメント」を通して、事前策が必要なリソース(経営資源)を特定する
- 「事業継続戦略の決定」を通して、事後手順を決定する
- 決定した事後手順を、「BCP」として文書化する
実際にBCMを構築する過程では、「レジリエンシー」という用語を使用する機会は少ないかもしれません。
BCM構築実践者の皆様は、事業継続を実現するには、「対応力」(=事前策)と「復旧力」(=事後手順)の両面からのアプローチが必要である、という点をしっかりとおさえてください。
(文責:髙木 真樹)
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