リスク管理Navi
リスク管理Naviは、リスクマネジメント(Risk Management)に関しての情報サイトです。
サステナビリティは「持続可能性」と訳され、一般的には経済、社会、環境をバランスよく発展させ続ける能力のことをいいます。特に企業や組織のサステナビリティに期待されるのは、短期的な経済発展のために社会問題や環境破壊を引き起こすのではなく、社会や環境に対しても配慮した経済活動を行うことです。
企業・組織の現場を見ると、サプライチェーンの末端で起こる人権侵害、大規模な風水害による設備の損害、原材料の調達コスト増大などがトップリスクに挙がります。しかし、このような個別のリスクから身を守る対応を考えるだけでは、組織は根本原因であるもっと大きな経営環境の変化には対応ができないでしょう。格差の拡大による貧困増加・社会の不安定化や、気候変動による災害の激甚化・海面上昇による低地の水没、社会活動に不可欠な水、鉱物、森林資源などの天然資源の不足などの問題と向き合う必要があるのです。
こうした社会背景を受け、企業のサステナビリティ課題への具体的な取り組みとその情報開示を促進するための国際的なガイドラインや法規制の整備が進んでいます。
EUでは2023年に発効した企業サステナビリティ報告指令(CSRD)により、「環境」「社会」「ガバナンス」のテーマでの情報開示と第三者認証が求められることになりました。さらに2024年には、コーポレート・サステナビリティ・デューディリジェンス指令(CSDDD)が導入され、その実質的な取り組み、特に人権や環境に関するデューデリジェンスの実施を義務付けています。日本では2021年に改訂されたコーポレートガバナンス・コードにより、気候変動関連の非財務情報開示が進んでいますが、現在はサステナビリティ基準委員会(SBBJ)が国際基準と整合した新たな開示基準の策定を進めています。
サステナビリティの取り組みは、以下のような点で難しさ、課題があります。
つまり、経営判断や組織横断のコミュニケーションが必要で業務負荷も高いため、サステナビリティ対応は難易度が高いといえます。これを克服し本質的な取り組みを進めるには、企業・組織全体がコミットし、継続的な改善努力を続けていくことが必要になります。
ニュートン・コンサルティングでは、戦略レベルのサステナビリティ方針の検討から、業務レベルでのサステナビリティの実装・実行まで、それを実現する仕組みと、人と組織のカルチャー醸成の具体的・実務的な活動、それらを適切にステークホルダーに伝え・対話を促す情報開示を支援します。また、リスクマネジメントを得意とするコンサルティングファームとして、ERM(全社的リスクマネジメント)とサステナビリティの統合や関係性の整理についてなども専門的な助言をいたします。