TCFD提言に基づく気候変動リスクマネジメント支援サービス

近年、地球規模の課題である気候変動に関する取り組みが活発になっています。2015年にはパリ協定が採択され、世界の平均気温上昇に関する合意事項※達成に向けて、二酸化炭素(CO2)排出量削減の取り組みが世界的に加速することとなりました。

この流れを受けて、投資家や金融機関の間でも「企業が気候変動に関してどのような取り組みをしているか」という情報開示のニーズが高まり、2015年には「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」が設立されました。TCFDは2017年に最終報告書を取りまとめ、各国の企業等に対して、気候変動対応に関する望ましい情報開示についての提言(TCFD提言)を公表しました。TCFD提言に対しては日本国内でも多くの企業が賛同を表明しているほか、2022年4月から東京証券取引所の最上位となる「プライム市場」に上場する企業は、TCFD提言に沿った情報開示が求められます。

しかし、TCFD提言では情報開示の方法や内容については明確に規定されていない上、開示情報の要となるCO2排出量の算出根拠や方法も複雑で、対応に戸惑う企業も少なくありません。本サービスでは、気候変動に関するリスクマネジメントについて、TCFD提言に沿った情報開示を支援するとともに、本質的・効果的な活動になるようガイドします。併せて、経営戦略や全社的リスクマネジメント(ERM)と効果的に連携させるための支援もいたします。

※「異常気象など気候変動による悪影響を最小限に抑えるために、産業革命前からの気温上昇幅を、2℃を十分下回る水準で維持することを目標とし、さらに1.5℃に抑える努力をすべき」という合意事項。2021年のCOP26(グラスゴー気候合意)では「産業革命前からの気温上昇は1.5℃以内に抑える努力を追求する」となった

サービスの特長

1.お客様の活動が近視眼的なものにならないようにガイドします

TCFD提言対応のように「外部からの要請」が活動のトリガーになるものは「要求事項を満たせるかどうか」という軸で物事を判断してしまいがちです。しかし、TCFDの要求事項は今後どんどん更新され厳しくなっていくことが予想されます。単に現時点の要求事項を満たせればいいという近視眼的な思考に陥らず、「気候変動に対して自組織が最も貢献できる活動をするにはどうしたらいいか」という本質的な目線を持って活動できるように支援します。

2.経営戦略やERMと効果的に連携した活動になるように支援します

気候変動リスクは、企業を取り巻く重要なリスクの1つであり、ERMという枠組みの中で語られるべきものです。気候変動リスク対応とERMを最も効果的・効率的に連携させた取り組みとはどのような形か、気候変動リスク対応を経営戦略やERMにどのように取り込めばいいのかという観点でも支援します。

3.投資家への説明責任を果たせる合理的なCO2排出量算定を支援します

気候変動リスクにおけるCO2排出量の算出根拠や方法は企業によって異なり、その比較が難しいと言われています。また、意図的でないにしても、表面上もっともらしく取り繕っただけの情報開示(グリーンウォッシュ)とみなされてしまう恐れも指摘されています。そうならないようにするためにも、お客様に合った合理的かつ効果的な算出方法を導き出せるように支援します。

4.CO2排出量削減のための対策を一緒に考えます

CO2排出量の算定は気候変動に関するリスクマネジメントの一部に過ぎず、算定結果を踏まえて排出量削減目標を策定し、達成のための有効な対策を導き出すことが必要です。他社事例も参考に、どのような対策が選択肢に挙げられるのか、助言と提案をします。

5.お客様の方針に柔軟に合わせた支援をします

TCFD提言では、情報開示の方法や内容については明確に規定されていません。情報を「どこまで」「どのように」開示するかの判断はお客様に委ねられています。お客様の事業環境や特性、要望、都合などに合わせて最適な情報開示を支援します。

このようなお客様におすすめします

気候変動に関する専門知識やノウハウ、人材などの不足でお困りのお客様向けのサービスです。具体的には以下のような要望をお持ちのお客様が当てはまります。

  • 「他社は何をやっているか」「要求事項を満たす最低ラインはどこか」という姿勢ではなく、「自分たちにとってサステナブルで、世の中に対して最も貢献できることは何か」という本質的なことを軸にして取り組める活動にしたい
  • 気候変動に関するリスクマネジメントが既存の経営戦略やERM、ESGリスクマネジメントと有機的に結びつき、一体となって機能するようにしたい
  • TCFD提言に基づく気候変動リスクマネジメントの実施方法がわからない
  • TCFD提言のScope1~3をカバーしたCO2排出量算定や、その他の物理リスクなどのアセスメント方法がわからない
  • 特定された気候変動リスクに関するリスク対応の選択肢を知りたい
  • 「後から全部やり直し」とならないように気候変動リスクマネジメントを実践したい

主な成果物(例)

  • 目的設定シート
  • トップインタビュー議事録
  • ロードマップ
  • ツール一式(例:シナリオ分析ツール等)
  • CO2排出量算定方法及び算定結果

支援範囲と作業ステップ(例)

TCFD提言が推奨しているシナリオ分析の6ステップ全般をベースに支援します。詳細は下記の通りです。

Step1. ガバナンス準備(全体設計)

詳細

  • シナリオ分析の目的設定(戦略やリスク管理上の位置づけを明確化)
  • 経営層との合意
  • シナリオ分析実施体制の構築
  • 対象範囲の特定:対象地域(国内のみ/海外拠点含む等)、事業範囲(一部事業のみ/全事業等)、企業範囲(連結決算のみ/子会社含むなど)※売上構成、気候変動との関連性、データ収集の難易度等で選定する
  • シナリオ分析時間軸の設定:将来の「何年」を見据えるか(例:2030年、2050年)

支援内容(例)

  • ERMを含めた設計の提案・助言
  • シナリオ分析実施における全体的な助言
  • 関係者へのインタビューを通した方針、目的の設定
  • シナリオ分析時間軸に合わせたロードマップの策定
Step2. リスク重要度の評価

詳細

  • 対象事業に関するリスク/機会を洗い出し(外部レポートやCDP回答等や社内関係者とディスカッションをして移行/物理的リスクをナラティブに詳細化する)
  • リスク/機会の事業インパクトを定性的に表現
  • リスク重要度の決定(リスク/機会が現実のものとなった場合の事業インパクトの大きさを商材の違いや影響が出るサプライチェーン別等で決める)

支援内容(例)

  • リスクアセスメントシート(案)の提供
  • リスクアセスメントワークショップの設計
  • リスクアセスメントワークショップのファシリテーション
  • 特定したリスク・機会のレビュー
  • リスクや機会の他社事例の紹介またはリサーチ
Step3. シナリオ群の定義

詳細

  • シナリオの選択:2℃以下シナリオを含む複数の温度帯のシナリオを選択する(例:1.5℃、2℃、4℃or2.7~4℃シナリオ)IEAのWEO、SSP、PRIのIRR等
  • 関連パラメータの将来情報の入手(業界別レポート、気候変動評価評価ツール、シナリオレポート)
  • (必要であれば)ステークホルダーを意識した世界観の整理(社外の視点を取り入れて社内で合意形成を図る)

支援内容(例)

  • シナリオ分析の他社事例の紹介またはリサーチの支援
  • 関連パラメータに関する業界指標(例)やデータ入手ソースの紹介
  • リスクシナリオ(案)の提示、レビュー
  • 世界観(案)の提示、レビュー

※IEA WEO(国際エネルギー機関が発行した報告書「World Energy Outlook」)は中・長期にわたるエネルギー市場の予測。エネルギーに関する将来情報(定性・定量)。SSP (統合評価モデルコンソーシアムが開発した「共通社会経済経路(Shared Socioeconomic Pathways)」)は昨今の政策や社会経済環境を踏まえた社会経済シナリオ。前提となるマクロ経済情報をシナリオごとに記載。PRI IPR (国連責任投資原則が発行した報告書「Inevitable Policy Response」)は短期で起こりうる気候関連政策に関するシナリオ。気候関連政策に関する定性・定量予測を記載

Step4. 事業インパクトの評価

詳細

  • リスク・機会が影響を及ぼす財務項目の把握(使用する内部データ例:「事業別/製品別売上情報」「操業コスト」「原価構成」「GHG 排出量情報」等)
  • 算定式の検討と財務的影響の試算(全ての財務項目を試算することは難しいため、試算可能な財務項目から実施する)
  • 財務項目とのギャップを把握(事業展望(将来の経営目標・計画)に気候変動がどの程度の影響をもたらすか)

支援内容(例)

  • 温室効果ガス排出量情報他社事例の紹介またはリサーチの支援
  • 温室効果ガス排出量や財務的影響の算定式やその試算
  • 事業インパクト評価結果のレビュー
Step5. 対応策の定義

詳細

  • 自社のリスク・機会に関する対応状況の把握
  • リスク対応・機会獲得のための今後の対応策の検討
  • 社内体制の構築と具体的アクション、シナリオ分析の今後の進め方を検討

支援内容(例)

  • 他社事例の共有
  • 対応策のレビュー
  • モニタリング方法(案)の提示
  • 次年度以降のロードマップの策定
Step6. 文書化と情報開示

詳細

  • TCFD提言開示項目とシナリオ分析の関係性を記載(TCFD提言の開示項目全11項目の中のシナリオ分析の位置づけを記載)
  • 各ステップにおけるシナリオ検討結果を記載

支援内容(例)

  • 作成文書のレビュー
      

 

サービス概要

TCFD提言に基づく気候変動リスクマネジメント支援サービス

対象企業 上場企業
サービス概要 気候変動に関するリスクマネジメントについて、TCFD提言に沿った情報開示を支援するとともに、本質的・効果的な活動になるようガイドします。併せて、経営戦略やERMと効果的に連携させるための支援も可能です。
期間 4~8ヶ月程度
価格 応相談
成果物 ・目的設定シート
・トップインタビュー議事録
・ロードマップ
・ツール一式(例:シナリオ分析ツール等)
・CO2排出量算定方法及び算定結果

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