全社的リスク管理(ERM)

インシデント管理プロセス構築・改善サービス

構築・策定 改善

「未来を予測し手当をする。そして大事故を防ぎ、ピンチであればそれをチャンスに変え、チャンスであればその実現確率を向上させる」。これはリスクマネジメントにおける基本的な考え方です。そうしたリスクマネジメントにおいて、インシデント管理は、最重要活動の一つです。なお、インシデント管理とは、事故が起きたときに被害拡大を抑えるとともに、将来、同じ事故が起きないように再発防止に取り組む活動をいいます。

【図:リスクマネジメントの成熟度ピラミッドにおけるインシデント管理の位置付け】

一度起きたインシデントは対策が打ちやすい

なぜ、インシデント管理がリスクマネジメントにおける中核活動の一つなのか。それは組織の被害を最小化するのに最も効果的・効率的な活動だからです。では、なぜ効果的・効率的な活動になり得るのか。一つには、「一度起きたことは二度・三度起きる」といわれるように、一度起きたインシデントはそもそも発生可能性が高いリスクゆえ、対策の打ちがいがあるからです。二つ目は、少なくとも一度起きたインシデントである以上、学習チャンスがあり効果的な対策を打ちやすくなるからです。そして三つ目の理由として、再発防止に向けた取り組みに対して関係者のやる気が高まりやすいからです。少なくとも一度起きたインシデントであれば、それがどのように起きるのか、また、起きた場合にどのような影響が組織や自分に及ぶのか、といったことをイメージをしやすくなります。イメージができるものへの取り組みは関係者の協力を得やすくなります。

別の見方をすれば、適切なインシデント管理プロセスが導入されているかどうかでその組織のリスクマネジメント力が測れるといっても過言ではありません。インシデント管理プロセス構築・改善支援サービスは、組織への効果的・効率的なインシデント管理プロセスの導入または既存のプロセス改善をお手伝いするサービスです。

【インシデント管理プロセス構築・改善サービス】
【インシデント管理プロセス構築・改善サービス】

このようなお客様におすすめします

インシデント管理プロセス構築・改善サービスは、インシデント管理プロセスが導入されていないお客様も、既に導入されているお客様も対象のサービスです。具体的には次のようなお悩みを抱えている組織に適しています。

  • インシデントには場当たり的な対応になっている
  • 必ずしも全てのインシデント報告が上がってきていないと感じる
  • 社内でどんなインシデントが起きているかよくわからない
  • 原因の深堀りが甘いのか、似たような事故が何度も起きている
  • インシデント種別によって各管理部門任せになっており、
    • 何がどこまで管理できているのかわからない
    • 統合的な分析・評価ができていない

サービスの特長

1. シンプルかつ現実的なプロセス設計
インシデント管理は頻繁に運用するプロセスであるため、誰もが覚えやすく運用しやすいルールであることが大事です。また、既に何らかのインシデント管理プロセスが部門主導で導入されている場合も少なくなく、そのような組織に理想論だけを振りかざしたプロセス導入をしても混乱を招くだけです。ニュートンでは、シンプル設計を目指しつつ、既存プロセスがある場合にはそこに現実性を加味したプロセス設計を行います。
2. PDCAを促進させる仕組みの盛り込み
インシデントに対して再発防止策を考え導入するところまでは一気通貫の活動になるため、忘れられずに実施しやすいですが、再発防止策導入以降の活動、すなわち、PDCAのCAの活動が疎かになる傾向があります。ニュートンでは、PDCAを促進するための二重・三重のモニタリングプロセス機能をも考慮したプロセス導入支援をいたします。
3. 関係者の知識・意識変革
どんなに立派なプロセスも動かすのは人です。したがって知識・意識が伴わなければ品質も伴わず、活動も形骸化していきます。再発防止策も「やっつけ仕事」になり、いつまでたっても類似事故が減らない状態が続いていきます。この要因の一つは再発防止策を検討するための力量が不足していることと、「(インシデント管理を)やらせる側」と「やらされる側」を作るアプローチをとってしまうことにあります。ニュートンでは、「人の知識・意識」の部分にもスポットライトをあて知識不足を補い、「やらせる側」と「やらされる側」の垣根を壊す仕掛けを踏まえたプロセス導入支援をいたします。
【研修テキスト】
【研修テキスト】
4. 形骸化しないルール共有
インシデント対応終了後、再発防止策(≒新しいルール)が導入され、このルールが共有されていきます。この際、インシデント未経験者には「手段(どんなルールを守らねばいけないか)」のみが伝えられ、「目的(何のためにそのルールを守らねばいけないのか)」が共有されないということがよく起こります。時間の経過とともにルールが形骸化していく大きな要因になりかねません。ニュートンでは、こうした「ルールの独り歩き」を防ぐため、過去に起きたインシデントの共有も重要視しています。具体的にはインシデントのケーススタディ化など、インシデント共有のための導入支援もいたします。
5. お客様のニーズに合わせてオーダーメイドが可能
お客様のご要望に合わせて、インシデント管理プロセスやその導入・支援範囲と方法について、既存のプロセスを勘案しながら、カスタマイズ可能です。例えば、インシデントの種類に応じて複数のプロセス導入支援をお手伝いしたり、プロセス統合を図るなどの支援も可能です。

成果物(例)

【インシデント管理要領の目次】
【インシデント管理要領の目次】
・インシデント管理要領
インシデント報告から対応、再発防止策導入にいたるまでの一連のプロセスについて、定義、判断基準、フローなどを明確化したものです。インシデント管理の全てがこの一冊に集約されます。
【インシデント管理プロセス検討シート】
【インシデント管理プロセス検討シート】
・インシデント報告・管理ツール
報告をデータベースとして管理するための記録シート、インシデントケーススタディ化様式などが含まれます。なお、インシデントケーススタディとは、インシデントの中でもとりわけ大きな事故について、将来にわたってその内容を共有するために発生経緯をストーリーの形に落とし込んだものであり、インシデントケーススタディ化様式とはそうしたケーススタディを作成するためのヒアリングシートなどを指します。

支援ステップと内容

下図はインシデント管理プロセス構築・改善の一般的な流れになります。

支援ステップと内容

また、主な支援内容としては、次の通りです。

  • トップインタビュー
  • 要件定義
  • ツール提供
  • プロセス検討に向けたディスカッション推進
  • 研修の講義・ファシリテーション
  • 事例紹介
  • 各種助言

なお、ステップや支援内容は、お客様のご要望によっても変わります。たとえば、インシデントケーススタディ作成については、オプションとして導入要否を選択いただくことができます。

事例

事例1 施設運営サービス業
相談内容 交通事故や食品、品質、コンプライアンス事故などインシデント管理プロセスを部門任せで導入・運用してきたが、しっかりと報告が上がってきているか不安。また、上がってきた報告を活かせていない。
実施内容 既存のインシデント管理プロセスについて、どのような種類のインシデントをどの部署が主管になり、どのような報告・記録・共有・見直し基準で運用しているかといった観点で可視化を行った。その後、全プロセスの統合を決め、組織全体として共通のインシデント報告基準や対応基準を制定し、導入を図った。
事例2 ITサービス業
相談内容 過去に大事故を起こすなどしたが、そうした事故がきちんと継承されていない。
実施内容 代表的なインシデントを2つ選定し、その2つについてコンサルタントが関係者に聴取を行い、内容をストーリー仕立てでマネジメント研修に活用できるような形に落とし込んだ。
事例3 アパレル
相談内容 インシデント管理プロセスがなく、しっかりとしたプロセス導入を行いたい。
実施内容 インシデント管理プロセス検討シートを使い、インシデントの定義をはじめ、報告基準から見直しにいたるまでの一連のプロセスを確立。必要な様式整備と文書化を行った。その後、定着化を図るため、複数のインシデントシナリオを使ったインシデント対応ワークショップ研修を実施。実際にどのようなレベル判断になるかなどを現場参加者に考えていただくことを通じて理解を深め、定着化を図った。

サービス概要

インシデント管理プロセス構築・改善サービス

概要 効果的・効率的なインシデント管理プロセスの導入または既存のプロセス改善をお手伝いするサービスです。
期間 3~4ヶ月
※対象組織数や導入するインシデント管理プロセスの数などによって異なります
価格 応相談

Case Study お客様事例

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