リスク管理Navi
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「企業不祥事の大事故の原因を突き詰めていくと組織風土の問題だった」という結論をよく聞きます。では、組織風土の問題とは一体何でしょうか。そして、それは特別な組織のみが陥る問題なのでしょうか。
組織風土の問題とは、「何か大事な問題があり、それに気付けるチャンスがあったのに見逃したり、仮にそれに気付けても正直に報告をせず隠したりするような意識が蔓延した状態」を言います。言い換えれば、自分たちに都合の悪い情報を「隠蔽しようとする」「正直に言わない」「嘘をついてごまかす」「見て見ぬ振りをする」「気になることがあってもすぐに言い訳をして他人事にしてしまう」「重要なことだとすぐに気付けない」といった状態です。では、この状態は「悪意を持った特別な組織」のみが陥る問題か、といえばそうではありません。誰もが陥る罠です。例えば次のような事例があります。
「前任者より業務を引き継いだところ、業務マニュアルとはやや異なるオペレーションであることに気付いた。しかし、特に品質の問題は起きていなかったのと、前任者はもちろんのこと前々任者の時代からそのやり方でずっと引き継いできたものなので、それが『正しいやり方』なのだと信じて疑わず、自分もそのルールに従った」
あるいは次のような事例もあります。
「もしかしたら問題では? とは思ったが長年やっていたことだし今さら言って大事になったら、それこそ会社が潰れて本末転倒だと思ったので言わなかった」「一応重要リスクだと思って議題をあげていたが、お金が掛かる話だし、経営層は対応を棚上げにしているようだった。現場としても、それ以上頑張って経営層を説得しようという気にはならず実質的には放置していた」
いかがでしょうか。誰にでも起こり得る問題だと思いませんか。あなたの組織では起こり得ないと断言できるでしょうか。
このような風土問題を抱えた組織では、どんなに立派なリスクマネジメントの仕組みを導入していても、経営層に正しい情報が上がってこなくなります。では、どうしてこのような風土になってしまうのか。
あえて一言で言うならば、経営層のリスクマネジメントに対するコミットメントが不足しているからです。どのような覚悟でいざとなれば利益をどの程度まで犠牲にして、リスクマネジメントを貫き通したいのか。具体的にその一線を示してこなかった、またはそれを浸透させてこなかった経営層の責任です。
こうした問題の解決を狙いとして、経営層のリスク対応についての覚悟を明確化し、それを組織の頭から足の爪先まで浸透させるためのサービス…それがERM組織風土醸成・改善サービスです。
ERMの構築をこれから進めようとされているお客様や、ERMの運用を行っているもののその運用が形式的になっているお客様向けのサービスです。具体的には、以下のような課題を抱えているお客様が当てはまります。
事例 | 製薬会社 |
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相談内容 | 最近増加している数々のインシデントについて、現場と役職者の認識に乖離があり、経営陣は大きな不安を抱き、組織の存続を脅かしかねないと危惧していた。そこで社員の意識改革を進め、組織改善をしたい |
実施内容 | トップインタビューと課題洗い出しアンケートで課題を特定した後、社長を含む経営層を対象に計3時間のワークショップを実施。コンサルタントが事業部ごとに部長、課長クラスへ計30回のワークショップを実施した。その後、ワークショップの参加者が講師となり一般社員へ研修を展開し、全社へリスクマネジメントの意識向上を行った。 |
概要 | 経営層、各部門、現場と、トップダウンで段階的かつ徹底した研修・ワークショップを通じて、ERMが機能するための改良された土壌とも呼ぶべき、優れた組織風土の醸成を図るサービス。なお、優れた組織風土とは「隠ぺいしようとする」「正直に言わない」「嘘をついてごまかす」「見て見ぬ振りをする」「気になることがあってもすぐに言い訳をして他人事にしてしまう」「重要なことだとすぐに気付けない」といった意識に陥る懸念が払拭されている組織風土を言います。当該サービスをご利用いただくことで、こうした組織風土の醸成を図ることができ、リスクマネジメントの仕組みの効果を最大化することが期待できます |
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対象企業 |
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期間 | 8~24ヶ月(組織の規模や支援に対するご要望によって異なります) |
価格 | 応相談 |
クライシスマネジメントと一体化した意識改革で、真に実効性あるリスクマネジメントを実現する
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自律自走のERMを最短距離で実装、ベンチャー気風をリスマネにも
トップと事務局のリーダーシップで、効果的なERM構築を実現
事業計画と連動したリスクマネジメントで、「攻め」と「守り」を同時に推進する
経営スピードを妨げない、全社一丸のリスクマネジメントの取組み
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プロによる的確な評価が、グループ全体のERM強化の後押しに
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自社独自のリスクマネジメントを客観的に評価。改善案を元に「守り」と「攻め」のERMへ