フィード・ワン様

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成長戦略のための
本当にあるべきリスク管理の仕組みを

飼料業界において商系トップシェアのフィード・ワン株式会社様は、国内の支店・工場は18カ所(関係会社は40社)、海外ではインドとベトナムに製造工場、インドネシアに研究開発事業を展開しています。この度のERM(全社的リスク管理)構築支援サービスのご利用に際し、取締役専務執行役員管理本部長 野口 隆様、管理本部総務人事部副部長 吉羽 達也様、経営企画部経営企画室課長 椎谷 敬久様にお話を伺いました。

 

 

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取締役専務執行役員管理本部長 野口 隆 様

―まずは貴社の事業内容をお聞かせください。


椎谷:私共、フィード・ワン株式会社は、配合飼料、特に畜産及び水産飼料を日本全国で製造・販売しております。こちらが大体、売上ベースで7割を占め、その他は、お客様が生産された畜産物、水産物などを加工し、スーパーや外食産業へ卸し、一部、自社農場を経営し、豚肉や鶏卵の販売もしております。

野口:その他にも様々な飼料をお届けしています。例えばミツバチの餌、実験動物の餌、それからもう一つの事業はマグロの完全養殖とそれに伴う餌。これらは配合飼料というより餌と言った方が皆さんにはわかりやすいでしょうか。

これまでは畜水産の配合飼料を事業の中心に据えておりましたが、今後当社が永続的に発展を続けるために、食品事業分野にもさらに注力していこうと考えています。

経営統合のシナジーを最大化するために

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経営企画部経営企画室課長 椎谷 敬久様

―今回のプロジェクトのきっかけをお教え下さい。

 

椎谷:当社をご理解頂く上でお伝えしたいことは、2014年の10月に協同飼料と日本配合飼料の2社がホールディングスとして経営統合したということです。そしてその翌年2015年には持株会社が事業会社2社を吸収し、現在の「フィード・ワン株式会社」に商号変更をしました。

野口:対等合併でしたので、どちらかに片寄せをしない新しい経営体制となりました。従来、各社が持っていた制度や規程をつぎはぎするのではなく、すべて一から策定いたしました。
 

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管理本部総務人事部副部長 吉羽 達也様

椎谷:そうして、中期経営計画に基づいて事業展開をすすめる中で3年目を迎え、統合のシナジーを最大化するステージに差し掛かっております。端的に申し上げますと、業績の部分では非常に好調でアクセルを踏み続けていましたが、リスク管理というブレーキ調整機能が弱いままのところがありました。

野口:今後、食品事業の拡大戦略をすすめるということは、人間が食べるものに力を入れるということになります。食品におけるリスク管理をしっかりまわさないと経営を足元から揺るがす事態になりかねません。そこは早めに手を打とう、という意思決定がありました。

―ニュートン・コンサルティングを選ばれたきっかけは?

 

椎谷:本当にあるべきリスク管理の仕組みを作りたいという企業としての意思があり、知見をお貸いただけるコンサルティング会社を探している中で、ニュートンさんの開催するセミナーに参加したことがきっかけとなりました。

野口:これまでの豊富な実績は拝見させて頂きましたが、それよりも会社、事業の特性に合わせたリスク管理システム構築をするためのアドバイスして頂けるという報告を受けました。その当時、様々なコンサル会社さんから提案を頂いていたのですが、なんとなく形を作ることが目的のように感じていました。それは一番無駄なことではないかと感じておりました。

経営の視点を取り入れるワークショップ

―今回のプロジェクトの内容についてお伺いできますか?

 

野口:経営層へインタビューしていただき当社の実態や方向性を確認の上で、リスク管理体制を構築することから始めました。当社は事業本部制を取っているので、グループ全体をカバーする組織図と同じように、リスク管理グループを組成しました。具体的には、経営層、本部層、支店工場関係会社層の3層、本部層は8区分に分け、全組織を網羅するようにしました。

椎谷:それらのリスク管理グループごとに全部で16回、リスク管理について理解を深める研修からはじまり、各事業部のリスクの洗い出し、リスクマップの作成、分析、評価、対応計画までを検討するワークショップを行いました。特定の管理部門の人や経営層だけではなく、全社員のリスク意識を高めることができた活動だったと思います。
 

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リスクマップ

椎谷:もっとも効果を実感できたことの1つは、リスクマップの作成でしょうか。個別リスクの横軸に発生頻度と縦軸に影響度、つまり損失金額としての経営へのインパクトを落とし込んでいく作業です。リスクマップというとあまり役立たないイメージがありますが、ニュートンさんが持ち込んだ手法は効果的でした。参加者にとって新鮮な作業でワークショップの中でも全員が集中する時間でした。

現場で日々心配していることが、実は金額的には影響が小さく、逆にあまり気に留めていないことが、実はとても大きな影響があった。そのことが話し合いの中、可視化され、みんなが経営的な視点を共有できた瞬間だったと思います。

野口:潜在的なリスクを洗い出して、その対応策を自分たちで考えることでリスクに対しての意識が醸成されていく、それも重要な成果となりました。こうして各リスク管理グループからあがってきたリスクマップや対応計画をもとにして、全社としての重点リスク対応計画を策定していきました。

思わぬ副産物は、本当に融合するための共通体験

―今後の計画を教えていただけますか?

 

椎谷:リスク管理活動2年目ということで、本部層だけではなく更に対象を拡大し、全国の工場や支店、関係会社を含めて全国40ヶ所以上でワークショップを予定しています。私たちも可能な限り現地に赴いて、一緒にこのワークショップを体験したいという想いがあります。一度でも自分で考えて手を動かすことで、様々な業務に潜むリスクを実感してもらうことが目的です。

吉羽:先々週は九州までニュートンさんと一緒に行ってきました。皆、忙しいので参加するまでは受け身で、面倒くさいなと感じていた方もいると思いますが、始まってしまえば、上手くファシリテートして頂いて集中していくのが手に取るように分かりました。

吉羽:加えて、合併してまだ若い会社なので、顔と顔がまだ分かり合えていないメンバーも多々います。ワークショプを通じてコミュニケーションをとるという意味でもすごく良い時機を得た活動になっていると思います。

野口:そういう意味では、自分たちの会社のリスクをお互いに考えるというのは融合の一手段として良かったと思います。もちろん、単に「話せて良かったね」いうだけはありません。こうした議論が進化して、品質保証体制の強化やBCPの再構築など、足りない体制や規程が洗い出され、会社としていち早く着手するリスクを洗い出されたのは事実です。お陰で、会社として必要な意思決定をし、すぐに対応することができたと考えます。

また、リスク管理活動を特別な活動ではなくごく自然の当たり前の活動にするため、2017年度は事業計画の目標にリスク管理項目を掲げました。全社的には特に飼料事業、食品事業に関して注力し、管理本部リスクについては、各部門に落とし込みを図ります。主要部門の関係者を対象に、第3層ファシリテーターの育成も目指していきます。

ニュートンさんのノウハウ、お知恵を貸していただきだしてから一年半が経過しています。今年2年目で浸透・定着化を図り、将来的には我々が自走できるようにサポートいただけたらと考えております。


―本日はありがとうございました。

担当の声

取締役副社長 兼 プリンシパルコンサルタント  勝俣 良介

ERMの本質を捉えた仕組みづくりを

そもそもリスク管理は誰にとっても「暗い」「面白くない」「やりたくない」の三拍子揃ったテーマです。そこで永く継続できるERMを目指して「どうせやるならみんなで楽しくやろう」というエッセンスを盛り込むよう努めました。

そうした工夫と「決めたらやる、やりきる」というフィード・ワン様の組織風土も手伝って、ERMの本質を捉えた仕組みが出来上がりつつあると感じています。事実、進めるにあたっては、会長、社長様をはじめとした役員の方々、事務局となった経営企画室の皆様、そして全国に展開する各拠点を含む全ての部門人々... まさにフィード・ワン様で働く全ての人がこの活動に関わっていただけました。組織の全階層例外なく全社一丸となってリスク管理をすべしというERMの考えが見事に反映された形です。

伸びる会社というのは、私の経験上、何かを決めたらそれに向かって真摯に突き進める会社だと思います。今回のプロジェクトでご一緒して感じましたが、フィード・ワン様がまさにそれです。ブレーキとアクセルをうまく使い分け、成長し活躍していかれることを確信しています。

お客様情報

名称: フィード・ワン株式会社
本社所在地: 神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町二丁目23番地2
設立: 2015年10月
資本金: 100億円
代表者: 代表取締役社長 山内 孝史
事業内容: 配合飼料の製造・販売、畜水産物の仕入・販売・生産・加工等、上記に付帯関連するその他事業(農場の経営指導、家畜診療施設の運営等)
URL: https://www.feed-one.co.jp/

(2017年7月現在)

プロジェクトメンバー

お客様

取締役専務執行役員管理本部長

野口 隆 様

常務執行役員経営企画部長

鈴木 庸夫 様

上席執行役員総務人事部長

青山 徹 様

管理本部総務人事部副部長

吉羽 達也 様

経営企画部経営企画室長

望月 弘次 様

経営企画部経営企画室課長

椎谷 敬久 様

経営企画部経営企画室課長

山森 寛 様

(注)役職はインタビュー実施2017年5月29日時点

ニュートン・コンサルティング

代表取締役社長

副島 一也

取締役副社長 兼 プリンシパルコンサルタント

勝俣 良介

コンサルタント

小林 利彦