リスク管理Navi
リスク管理Naviは、リスクマネジメント(Risk Management)に関しての情報サイトです。
インテリジェント ウェイブ 様
お客様 |
人事総務本部 総務部 部長 丸山 陽子 様 人事総務本部 総務部 山中 亮 様 人事総務本部 総務部 長谷川 華茄 様 |
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ニュートン・コンサルティング |
シニアコンサルタント 高橋 篤史 アソシエイトシニアコンサルタント 谷野 祐規 アソシエイトシニアコンサルタント 廣田 哲弥 チーフコンサルタント 亀倉 幸太郎 |
1984年設立のインテリジェント ウェイブ様は、業界に先駆けて、国内のクレジットカード決済におけるネットワーク接続や認証、不正検知の機能を備えたシステムを開発されてきたシステムインテグレーターです。24時間365日ノンストップ、かつ信頼性の高いオンライン決済を可能にし、以後も国内大手カード会社に圧倒的なシェアを保持されています。
また、現代のインフラとなった決済システムの担い手として培ってきた技術力を生かし、情報セキュリティ分野にも参入し、内部情報漏洩対策ソフトの開発やサイバー攻撃対策ソリューションなども提供し、注目を集めています。
この度、BCM/BCP構築支援、IT-BCP構築・改善のサービスを導入いただいた経緯と成果について、人事総務本部 総務部 部長 丸山 陽子 様、山中 亮 様、長谷川 華茄 様にお話を伺いました。
丸山:当社は「IT基盤の提供により社会の仕組みを支える」というミッションのもと、事業を展開しています。
創業以来、24時間365日止まらない決済を実現する仕組みや、カードの不正利用を検知する仕組みを開発するなど、安心安全なキャッシュレス社会を支えてきました。
また、決済や金融領域で培った高速・大容量のデータ通信や分析技術をもとに、情報セキュリティ分野や放送分野へ展開し、近年は、AIをはじめとする先端技術を活用したソリューションの提供などにも取り組んでいます。
山中:東日本大震災後の2013年に東京都が施行した帰宅困難者対策条例に基づいて、従業員のための飲食物の備蓄や防災用品を整えてきました。消防訓練や安否確認訓練なども定期的に実施し、人命を第一に取り組んできました。
また、BCP(事業継続計画)については、規定を定めるほか、提供しているサービスにおいても、有事の際のコンティンジェンシープラン等を整えています。
山中:当社が開発するシステムのASP(アプリケーションサービスプロバイダー)での提供が近年急速に拡大していること、首都圏直下型地震の発生率が上昇していることが、今回BCP強化を進めるきっかけになりました。
当社のシステムは24時間365日止まらないオンライン決済を支えており、社会にとって重要なIT基盤の役割を担っています。その提供者として、今後も安心安全なキャッシュレス社会を支え続けるため、BCPを強化する必要性がありました。
丸山:専門知識はもちろんですが、他社の先進的な取り組みといった実践的な情報を参考にしたく、コンサルティング会社にご協力いただきたいと感じていました。
その中で豊富な実績があり、かつ、IT-BCPまで支援されていることから、ニュートンさんにご支援をお願いしました。
山中:本プロジェクトは1年超にわたり、BCPに関する各種文書や規程のオールハザード化等の再整備と、決済システム事業におけるBCP強化を行いました。
また、自然災害などによる電力等インフラの大規模な停止時の対応について改めて検討しました。
長谷川:当社の事業方針に即したBCPへ強化できたことに加え、メンバー全体の意識が高まったと感じています。
ニュートンさんの支援はトップインタビューから始まりました。インタビューを通じ、当社がどのように社会に貢献しているのかをメンバー全体で改めて認識することができたのは、今回のプロジェクトに臨むうえで非常に有意義でした。
丸山:今回のプロジェクトによって、有事の際に向けた事前準備の大切さを改めて認識し、また、リスクを洗い直すことで既存業務の整理にもつながると気づきました。
また、ニュートンさんに支援いただいたBCP訓練はとても有意義でした。本部と現場合同で、災害対応のリアルな疑似体験ができ、参加者へ実施したアンケートからも、理解が深まった、という声が多く上がっていました。
丸山:プロジェクト開始時に行っていただいたトップや経営幹部へのヒアリングでは、専門家だからこそ引き出せる情報や課題も多く、BCPの強化につながりました。
山中:契約書にある、ニュートンさんの「理想の協働推進宣言」も良かったですね。「双方の休日及び勤務時間外に相手が働いて当然というスタンスでプロジェクト推進をしません」とあるとおり、真摯に対応いただきました。どのようなプロジェクトであっても、互いを思いやることは成果を出し続けていくうえで大切ですよね。
長谷川:困っていることや不明点などの相談に対し、的確にアドバイスをいただきました。効率よく進めることができ、大変感謝しています。
丸山:今回のようなBCPの強化を絶えず行いながら、今後はBCPの浸透を積極的に図っていきます。施策のひとつとして、イントラネットの社内報で配信するBCPスクールという番組をスタートさせました。長谷川さんが先生役になって、生徒役の社員と一緒に備蓄倉庫の場所や避難経路を確認したり、BCPの基礎などを紹介したりしています。様々な方法で、リスクカルチャーを醸成していければと考えています。
名称 | 株式会社インテリジェント ウェイブ |
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所在地 | 東京都中央区新川1-21-2 茅場町タワー |
設立 | 1984年12月 |
事業内容 | 決済関連システム、情報セキュリティシステム、データ通信・分析システムの開発および提供 |
利用サービス | BCM/BCP構築支援サービス / IT-BCP構築・改善サービス |
アソシエイトシニアコンサルタント
谷野 祐規
オープンでありながら確固たるアイデンティティ、有事対応力の向上に理想的な一体感のある組織風土
本プロジェクトは有事発生直後の活動から有事に司令塔となる対策本部による活動、そして国の定める重要インフラと指定されているクレジットカードの取引自体を支える決済関連システムにおける事業継続活動と、我々が「広義のBCP」と呼んでいるすべての活動について、改善の支援をさせていただきました。
この支援を通じて私自身としても大きな学びにさせていただいたのは、「組織風土の大切さ」と「腹落ちの重要性」です。
プロジェクトの随所において、社内の階層や垣根を超えてオープンに本音をぶつけ合える組織風土を感じることができました。特に有事には、各自が主体性を持ち、上からの指示を待って動くのではなく自らの意思で動けるようにすることが大切であり、そのためにはこのような組織風土が不可欠となります。
また、インテリジェント ウェイブ様は、「IT基盤の提供により社会の仕組みを支える」というミッションを掲げられており、一連の本活動においても「なぜBCPに取り組むべきなのか」、「BCPで何を守るべきなのか」などの大原則をクリアにすることができました。
これは普段からミッションをはじめ企業の指針となるメッセージを、単なるお題目やスローガンではなく、自社のアイデンティティとして事業に携わる皆様が自分の言葉で語れるほど「腹落ち」しているからこそできることだと思います。
BCPにはトップから現場まで、全社一丸となった活動へ昇華させる必要がありますが、そのためにも、このような「腹落ち」が何よりも大切な要素であり、同社にはその土壌が整っていると確信しています。