日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)は2020年12月25日、2020年のセキュリティ10大ニュースを発表しました。1位には、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために導入が進んだテレワークにおけるセキュリティと働き方が選ばれました。
10大ニュースは、セキュリティ十大ニュース選考委員会が2020年に起きた出来事から選定しました。
1位のテレワークセキュリティについて、同委員会は自組織におけるテレワーク環境下の「リスク分析」を行う必要があると提案しています。
2位には、ドコモ口座サービスにおける不正利用発覚が選ばれました。信頼されてきた銀行でも甘かった認証が浮き彫りになり、ドコモ利用者以外にも不安を引き起こした事案でした。同委員会は、サービスを提供する上でのガイドラインは様々な分野で策定されており、全てのサービス提供事業者が設計段階からセキュリティを確保することの重要性をあらためて認識してほしいと強調しました。
2021年の設置が発表された「デジタル庁」は3位でした。e-Japan戦略失敗の教訓を生かしてほしいと指摘しています。
4位以降には、東証システム障害やマルウェア「Emotet」の感染急増、防衛関連企業における不正アクセス事案の調査結果、ISMAP運用開始などを挙げています。