【速報】サイバーリスク対策、中小企業で進まず 日本損害保険協会

掲載:2020年02月21日

サイバー速報

         
目次

日本損害保険協会は1月28日、中小企業の経営者を対象としたサイバーリスクに対する意識調査の結果を発表しました。それによると、中小企業の多くの経営者が、自社へのサイバー攻撃の具体的な被害をイメージできないために、サイバーリスク対応の優先度が低い傾向があると分析しています。

発表したレポートは「中小企業の経営者のサイバーリスク意識調査2019」。2018年度に行った「サイバー保険に関する調査2018」において、企業規模が小さくなるほどサイバーリスクに対する危機意識が低いことが判明したため、今回は中小企業に焦点を当てて調査しました。

具体的には、経営課題の優先度、サイバーリスクの認知度、サイバー攻撃の被害イメージの有無、サイバー攻撃があった際の被害・損失、サイバー攻撃の対象となる可能性など、28項目について質問しています。その結果、中小企業の約4社に1社はサイバー攻撃への対策を行っておらず、「サイバーリスクへの対応」は経営課題の優先順位で12位でとあまり優先度が高くないことが分かっています。

また、サイバー攻撃への対策は「必要と感じている」と回答した企業経営者は、大企業の場合は66.7%ですが、中小企業では3分の1の22.9%とかなりの差があります。その背景には中小企業の約半数が自社へのサイバー攻撃の被害を十分にイメージできないためだと分析しています。一方で、中小企業の約2割は、サイバー攻撃の被害経験があり、その被害額は数千万円だったとする中小企業も7.4%ありました。

同調査の有効回答数は中小企業の経営者・役員が825サンプル、大企業の経営者・役員は207サンプルでした。この報告書で、経営課題におけるサイバーリスクへの対応の優先度は、中小企業だけでなく、大企業の経営者にとってもまだまだ低いと同協会は指摘しています。
 

当社のWebサイトでは、サイト閲覧時の利便性やサイト運用および分析のため、Cookieを使用しています。こちらで同意をして閉じるか、Cookieを無効化せずに当サイトを継続してご利用いただくことにより、当社のプライバシーポリシーに同意いただいたものとみなされます。
同意して閉じる