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業種別BCP: 金融(銀行・保険)

銀行

業種の特徴
金融業は貸し手と借り手の間に立って資金の融通を行う事業所及び両者の取引の仲介を行っています。「金融は経済の血液」といわれるように経済社会を成り立たせるための不可欠な要素であることから、業務内容によっては「サービス提供を止めない」ことがより厳密に求められる特徴があります。
BCPの役割
金融業は災害などの発生時においても現金供給・決済などサービスを止めないことが第一に求められます。被災地で金融機関から現金が引き落とせないことは被災地の住民が生活できないことを意味しますし、決済機能が停止することはすべてがネットワーク上でつながっている金融システムでは、その影響が被災地以外にも伝播し、経済活動の混乱が生じてしまうためです。
BCPのキーポイント

現金供給・決済などのサービスを止めないために特に重要となるのが「ITシステム」と「要員」です。金融業界は他の業界に先んじて自動化・電子化が進んでいる業界であり、ITシステムへの依存度は極めて高くなっています。そのため主要ITシステムや回線の二重化や自家発電の導入はもはや当然の対策です。それでも、過去の震災事例にあるようにITシステムが必ず動く保証はありません。その際に速やかに対応できるか否かがキーであり、「要員」が重要なポイントとなります。

現金供給などを確実に行うためには速やかに要員が参集し現金調達を行う必要があり、システムが機能しない場合の支払いは、手払いでの対応となります。加えて、金融庁や日本銀行から特例措置に基づく対応依頼もありますから、証書や印鑑がないなかでの現金引き落とし、遠くに避難した住民には最寄りの銀行がない場合の特別対応など、普段と同じ業務を行う環境であっても異なる対応が求められます。その場合には、単に人数がいればよいということではなく、その業務に精通した要員が必要となります。そのためには普段から対応要員の確保を実現するルールや体制、平時の決済権限者とコミュニケーションが取れない場合の権限移譲などのルールを予め整備しておくことが重要になります。

取引実績
  • 全国銀行協会
  • ADインベストメント・マネジメント
  • NTTファイナンス
  • Khan Bank
  • Global Forex Trading
  • コインチェック

保険

業種の特徴
保険業は不測の事態に備えようとする者から保険料の払込みを受け,所定の事象が発生した場合に保険金を支払うことを業としています。契約で取り決めたサービス提供が災害などの不測の事態においてこそ期待される業種と言えます。
BCPの役割
災害などの発生時には保険金の速やかな支払いが保険契約者(被災者)の早期の生活再建につながることから、不測の事態においてこそ迅速で的確な情報収集・発信、業務継続が求められます。
BCPのキーポイント
災害などの発生後に顧客照会、保険金支払いなどの業務を早期に実現可能にすることがBCPのポイントとなります。BCPを策定するに当たっては、平時に業務で使用している資源(人員、施設、情報システム、インフラなど)が使用不能になることを想定するだけでなく、お客様が契約内容の照会に必要となる保険証書、届出印鑑を紛失している可能性を想定するなど、災害時の混乱を考慮した計画の整備が必要です。
ガイドライン・関連記事
取引実績
  • コファスジャパン信用保険会社
  • フコクしんらい生命保険
  • 三菱UFJニコス
  • 三菱商事アセットマネジメント

お客様事例