体験型防災学習施設を活用:被害想定の確認と防災行動力の向上
掲載:2011年08月10日
コラム
全国各地に様々な災害の被害想定の展示や、災害を体験ができる施設があります。今回は都内にある防災体験施設2ケ所をご紹介します。東日本大震災を経験された方は、防災行動力を高めておくことの重要性を肌身で感じていることと思いますが、東京都が30年以内に発生確率70%としている首都圏直下型地震の被害想定をより具体的に認識できる内容になっています。
本所防災館: 様々な災害体験ができる施設
場所 | 東京消防庁 本所防災館 |
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住所 | 東京都墨田区横川4-6-6 電話03-3621-0119 |
利用料 | 無料 |
体験コーナー | 地震・消火・煙・応急手当・暴風雨・都市型水害体験、防災シアター、液状化実験、こども広場クイズコーナー、119番通報コーナー、防災ライブラリなど |
イベント | ①夏休み企画 東日本大地震特別展(2011年8月16日まで) ②ビギナーパパ・ママ応急手当教室(10月まで毎月1回開催) |
備考 | 災害の体験コーナーはインストラクターが案内するガイドツアー方式。基本コース(1時間50分)とショートコース(1時間10分)の2種類があり、定員制、事前電話予約要。 |
オススメな点: 防災教育に最適
- 都内各所ある防災施設の中でも体験できる種類が充実している。
- 珍しい都市型水害体験や液状化実験装置がある。
- ガイドツアー方式でポイント毎に案内と防災知識を説明してくれる。
- 演出効果の高い防災シアターにて東京都が想定する地震の映画を上映。(18分)
震度7を体験
都内に類似の体験施設は複数ありますが、こちらの施設はとても充実しています。地震体験で震度7を体験したところ、大きな地震が来ると解っていても体が揺れてしまいテーブルの下に潜ることが大変でした。また、テーブルは何度も上下するため、手を床についていると脚に踏まれて危険だということも判りました。しかし、天井との間に地震対策をしていた棚は全く動いておらず、事前対策の高い有効性を感じました。都市型水害では、ドアの外側に10cmの水が溜まれば開けるのに4kg、40cmでは64kgの力が必要で、大人でも相当な力が必要な重さでした。新宿は地盤が低く局部的な豪雨に対してリスクが高いことが判りました。
そなエリア東京: 被災した街を疑似体験できる施設
場所 | そなエリア東京 防災体験学習施設(東京臨海広域防災公園) |
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住所 | 東京都江東区有明3-8-35 |
利用料 | 無料 |
体験コーナー | 東京直下72hツアー、映画 東京マグニチュード8.0、情報ラウンジ、防災ギャラリー、映像ホール、レクチャールーム、オペレーションルーム見学窓など |
備考 | 東京直下72hツアーは先着順。団体客と重なる場合もあるので事前確認要。 |
オススメな点: 東京直下72hツアーは体験すべき
- 事前予約は不要。
- ニンテンドーDSの案内を見ながら行う。(無料貸出あり)
- 大地震により乗っているエレベーターが停電して停止する想定からスタート。
- 非常灯に従って進むと、地震被害に見舞われた街中にワープした気分になる。
- ニンテンドーDSより各自ランダムなクイズが出題され、解答も参考になる。
- 本物さながらの地震発生のニュース映像がビジョンに流れていて緊迫感がある。
- 街中のあらゆるものが原寸大。損壊具合から被害規模と危険性が実感できる。
- 壁に貼られた情報がとても整理されていて参考になる。
- パソコンでのクイズもバラエティに富み、回答も参考になる。
東京都が想定する被害の大きさ、共助の大切さを実感
東京直下72hツアーで観た街は原寸大のあらゆるものが破損・倒壊していて、東京都が想定する地震規模と被害が実感できました。また、上映されたアニメ映画では、災害時に人々が助け合う共助の重要性が強調されていました。全国にある防災体験館
こうした防災体験館や資料館は東京都だけでなく、全国にあります。実際に体験することで、より実践的な事前準備が可能となりますので、是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
この他の地域については、下記ページに情報がありますので参考にしてみてください。
市民防災ラボ
全国の防災センター一覧
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