BRPとは、「事業復旧計画」と呼ばれ、事業継続計画(BCP)の一部を構成するもの(【被災後の時間的経過の流れと行動計画の分類】を参照ください)です。言い替えると、事故や災害などにより事業活動が中断してしまった場合の、”完全復旧に向けた活動”(行動計画)を指します。
行動計画の分類

【被災後の時間的経過の流れと行動計画の分類】
今日、各活動間に厳密な境界を設けることが難しいうえに、(BCP策定上)区分する必要性があまり高くないことから、上記3つ(または後者2つ)を指してBCPと呼ぶことが一般的です。
BRPの具体例
たとえば、あるメーカーの工場が大きな地震により被災したとします。被災直後に、要員を避難させたり、安否確認を行なったり、また、緊急連絡体制を整えたりする活動がインシデントマネジメントプランになります。また、この時、被災したシステムの中で、重要な顧客からの要望もあり、絶対に直ちに製造を再開させなければならない製品の製造ラインだけ、代替手段(臨時の手段)を使って稼働させるための活動・・・これがBCPになります。
被災後1ヶ月経過した後に、被災前の元々の状態にまで完全復旧させる活動・・・すなわち、暫定的な対応ではなく、恒久的な対応めざして行なう活動・・・これがBRPと呼ばれるものです。もちろん、これらの行動計画全てを総称して、BCPと呼ぶこともできます。