警察庁は2月6日、「令和元年の犯罪情勢(暫定値)」を発表しました。この中でサイバー犯罪についても紹介されており、2019年のサイバー犯罪検挙数は9,542件で、前年比で5.6%増、過去5年間では17.9%増加しました。
サイバー空間における不審なアクセス件数も増加しています。1日の1センサー当たりの同件数は前年比52.3%増の4192件でした。また、宛先ポート別で比較すると、メールやウェブサイト閲覧に比べ、IoT機器に利用されているポート(1024以上のポート)に対する不審なアクセスが顕著で、過去5年間で約7.9倍の2844件になりました。
インターネットバンキングに関連した不正送金事犯については、一時、金融機関のセキュリティ対策の強化により減少傾向が見られましたが、2019年9月から逆に急増しており、その手口は金融機関を装ったフィッシングによるものと分析しています。
警察庁は今後の取り組みとして、犯罪情勢の分析の高度化に取り組み、分析に基づいた対策の立案・推進を図っていくことが求められると報告しています。