スカパーJSAT、操作が簡単な車載型衛星通信システムを開発
掲載:2014年06月25日
リスクマネジメント速報
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6月25日、奈良先端科学技術大学院大学は、スカパーJSATの開発による、簡易な操作で衛星通信ネットワークが構築が可能な自律式車載型衛星通信システムを導入しました。
スカパーJSATでは、総務省の委託を受けて平成23~24年度に「災害時に簡易な操作で設置が可能な小型地球局(VSAT)の研究開発」の研究を行っており、今回はその研究成果を初めて実用化したものです。
このシステムを利用することにより、地震や津波等で地上系通信インフラが損壊した場合でも、即座に衛星通信ネットワークを構築し、代替通信路の確保が可能です。通信衛星を自動的に補足し、かつ通信開始前に必要な管制局との疎通確認試験(UAT:Uplink Access Test)も自動で行うため、利用者はボタン1つ押すだけで3分程度で衛星通信を利用できます。さらに、余震等で運用中にアンテナ方向がずれた場合でも衛星を自動で再補足する機能や、操作を支援する音声ガイダンス機能も付いていることから、専門的知識・技術は不要で誰にでも容易に操作できるようになっています。
また、今回、奈良先端科学技術大学院大学に納入されたシステムはハイブリッド車に搭載されており、衛星通信の利便性・機動性を最大限に生かせるものとなっています。