経済産業省は8月31日、「DXレポート2.1(DXレポート2追補版)」を公表しました。同省の「デジタル産業の創出に向けた研究会」が2021年2~3月に行った議論を踏まえたものです。「デジタル産業」とそれを担う企業の姿、デジタル企業へと変革を加速させるための政策の方向性を示しています。
経済産業省は2020年12月、デジタルトランスフォーメーション(DX)の加速に向けた研究会の中間報告書「DXレポート2」を公表しました。同報告書では、究極的な産業の姿として「ユーザー企業とベンダー企業の垣根がなくなる」との方向性などを示し、既存の産業からデジタル産業への変革を提言しました。
「DXレポート2.1」では、目指すべきデジタル産業の姿に向け、そこに至る企業の変革の道筋を抽象化したパターンを整理しました。また、デジタル産業を構成する企業を、その特色を踏まえて4つの類型にして示しました。
変革に向けた施策の方向性として、「デジタル産業指標(仮)」や「DX成功パターン」の策定を挙げ、それぞれ今年度中をめどに公表するとしました。デジタル産業指標によって企業は、自社の成熟度を評価できるようになります。DX成功パターンは、デジタル企業への変革の道筋を抽象化し、参照することによって自社がどの段階にあるのかが理解できるようになるものです。